23日、令和6年度の神奈川県環境保全功労者・工業保安功労者の表彰を受けられた、「おだわらイノシカネット」および「小田原山盛の会」の皆さんが、受賞報告に来て下さりました。前者は、箱根外輪山の山麓で激増中の鹿やイノシシの捕獲、後者は獣害の被害が広がる山林の保全活動など、いずれも積年の地道な活動が高く評価されての受賞です。中心的に活動されている皆さんは市長就任以前からよく存じており、おだわら環境志民ネットワークの活動にも積極的にコミットして頂いていることもあり、私からも感謝とねぎらいの言葉を述べさせていただきました。
かねてより、久野や荻窪、そして片浦にかけての箱根外輪山の山麓では、鹿やイノシシによる農作物や植樹した苗木などへの被害が拡大の一途であり、その対策は急務となっていますが、行政職員だけの対応では到底手が回りません。猟友会の皆さんによる駆除活動に加え、こうした市民団体の皆さんの活動は本当に貴重で、実際に直近の鹿の年間捕獲頭数は700に達しようかというレベル。鹿に先行して激増していたイノシシは、豚熱の感染拡大によって個体数が激減しましたが、再び増加の兆しがあるとのこと。これら動物の行動範囲の拡大は、マダニやヒルの被害拡大、森林の林床を覆っていたスズタケなどの下層植生食害による表土の流出と保水力の低下などをもたらします。まさに、そうした動物たちとのせめぎあいの最前線で活動されている皆さん。ジビエとしての活用も含め、しっかりと応援していく必要があります。
