19日は夕刻から2件。
まず、小田原市国民健康保険運営協議会より、片浦診療所の機能・施設のあり方について、答申を頂きました。片浦診療所はJR根府川駅近くに位置し、他に医療機関や調剤施設のない片浦地域の皆さんの健康を長年支えてきた施設です。建物の老朽化、バリアフリーの問題、医師の高齢化などの課題に直面していますが、無医地区としないよう、答申では「存続させることが適当」との判断が示されました。今後は、それらの課題を解決できるよう、具体的な検討を進めることになります。

続いて、国府津地区にて「市民と市長との地域活動懇談会」が開かれました。明治20年の鉄道開通以来、市内でもいち早く栄えてきた国府津は、もともと地域内各組織の活動がとても活発。熱気溢れる健民祭をはじめ、地域福祉の活動、「みかんの花咲く丘コンサート」「ヤッホー国府津村役場」「国府津駅アートプロジェクト」といった催事など、様々な活動が行われています。この日の懇談会では参加された皆さんから様々な意見や提案が出され、今後に向けての貴重な交流の機会となりました。
20日、令和7年度自衛官募集相談員の委嘱式が市役所にて行われました。国内外の平和と安全の維持に加え、近年は頻発化・激甚化する災害時の人命救助や復旧支援などにおいて、無くてはならない存在となっている自衛隊。人材不足が様々な領域に及ぶ中、自衛隊員の募集も厳しい状況が続いており、募集相談員の皆さんにはより一層のご協力をお願いしました。
この日、東京都品川区より森澤恭子区長が、小田原市との交流開始を視野にご来訪。市内各所で行われている農業振興や地域課題解決に向けた実践の現場をお訪ね頂きました。さる3月24日に国際医療福祉大小田原キャンパスで行われた、品川区長・飯田市長・小田原市長と慶應義塾大学井手教授とのシンポジウムにて話題となった、品川区と小田原市の都市間交流について、両役所の職員間で意見交換が続けられ、その第一歩としてこの日の視察に至ったものです。
品川と小田原の都市間交流の可能性は、品川には農地がないものの食や農に関心のある区民が多いこと、区長としても品川区の給食のオーガニック化や、区民の健康作りにつながる食や農の体験などの必要性を感じておられる中で、距離的にも近い小田原にはそうしたフィールドを十分に提供できることにあります。小田原の立場からも、拡大する耕作放棄地の解消や、農家の急激な高齢化と減少を食い止め、持続可能な地域社会の基盤であり小田原の魅力の大切な源泉である「農」を守る上で、市民だけでなく他都市の人々が「関係人口」としてその取り組みに参加して頂くことが、とても重要になります。
そうした観点から、この日は区民の皆さんの来訪と参加を想定し、市内の食や農にまつわる活動の様子を主にお伝えするべく、職員らが視察プランを設定。小田原で初めてのワインブドウ栽培が行われている小田原ワインプロジェクトの圃場を皮切りに、下曽我で就農し梅農家として地域の農の再生に取り組む平澤氏の活動、小田原周辺で捕獲されるイノシシやシカを無駄なく頂く「ジビエ」に取り組む宮本氏らの活動、新規就農し有機農業に取り組む増田氏ら若手農家の活動、曽我山の農業再生を目指す「そがやまみらいプラン」のリーダーであるJAかながわ西湘の本多氏らの活動などを、各現場にてご紹介。
私も帯同する中で、森澤区長さんたちと意見交換を深め、都市間交流に向けての思いを分かち合うことができました。今後の展開がとても楽しみです。