尊徳祭ポスターイラスト・「二宮金次郎とわたし」作文表彰を行いました

10月19日(日)第65回尊徳祭が開催され、開会式に引き続き、ポスターイラストのお披露目、優秀作品の作文発表を行い、下教育長から賞状と記念品が授与されました。

尊徳祭ポスターイラストについて

尊徳祭の告知ポスター等の広告物に使用するイラストについては、平成17年より毎年、神奈川県立小田原城北工業高等学校デザイン科に制作を依頼し、応募いただいています。本年度は13人から26点の応募があり、その中からデザイン科3年込山芽苺さんの作品が優秀作品に決定しました。表彰式では、受賞した込山さんからこの作品についての思いを、また、顧問の旭克也先生から生徒さんの制作への取り組みについてお話を伺いました。

デザイン報告の様子
ポスター原画受賞者 込山芽苺さん
顧問の先生より挨拶の様子
デザイン科顧問 旭克也先生

「二宮金次郎とわたし」作文について

小田原市では小学校4年生の授業の一環として、郷土の偉人である二宮金次郎(尊徳)について学ぶ「尊徳学習」があります。この学習によって学んだ尊徳先生の事績や教えを振り返り、文章に表現することを通して尊徳先生への理解をさらに深めていただきたいということから、市内小学校5・6年生を対象に夏休みの課題の一つとして、「二宮金次郎とわたし~わたしが金次郎の生き方から感じたこと、考えたこと~」をテーマに作文募集を行っています。
令和7年度は、8校186名よりご応募いただきました。その中から優秀作品として6名を選出し、表彰式では4名の方に発表をしていただきました。
寄せられた作品は、「積小為大」と「推譲」に触れたものが多く、地道に頑張ることの大切さや、自分の力や時間を人のために譲ることの尊さを、自分の生活や習い事などを通して改めて気付いたとありました。
作文発表の様子
作文発表の様子
部長講評
大木文化部長からの講評
賞状の授与
教育長より賞状授与
全体写真
教育長と記念撮影

井上 稜太さん(足柄小学校6年生)

「金次郎から学んだ推譲の心」
 ぼくは、二宮金次郎について学び、その努力と周りを思いやる心に感動しました。金次郎は、江戸時代の後期に生まれ、幼いころに家が貧しくなり、両親も亡くしていました。それでもあきらめずに、朝から昼は働き、夜や移動の時間には本を読み、勉強していました。まきを背負って本を読む姿は、時間を有効に活用し、努力することの大切さを教えてくれました。
 そして金次郎は、家をたてなおした後、荒れた村を復興させるために働きました。村人とも話し合い、互いに助け合う仕組みをつくりました。その考えの中心に常にあったのは「報徳仕法」です。「勤労、分度、推譲」という三つの教えは、今でも通じる考え方です。ぼくは特に、「推譲」という自分の力や時間を、他人に譲るということが心に残りました。
 ぼくはサッカーをしています。サッカーでは、自分がゴールを決めることも大事ですがチーム全体で勝つことの方がもっと大事です。自分だけが目立とうとしても上手くいきません。これは、金次郎の「推譲」という考え方と似ていると思いました。仲間のために動くことで、みんなが力を合わせて勝つことができ、結果的に全員が喜べます。
 金次郎の生き方は、サッカーにも日常生活にも活かせると思いました。ぼくはこれからも、練習を一生懸命続け、仲間を思いやるプレーを大切にしていきたいです。そして金次郎のように、努力と優しさを持って、周りに良い影響を与えられる人間になりたいです。

海野 純平さん(国府津小学校5年生)

海野 純平さん
「ぼくに大切なこと」
 ぼくは、二宮金次郎さんの言葉である「積小為大」という言葉が心に深く残りました。最初は、どういう意味なのか分かりませんでしたが、尊徳記念館を見学し、解説員の方から話しを聞き、小さなことを積み重ねて、大きなことを成し遂げるという意味で、日々の小さな努力が、やがて大きな成果につながるということを教えていただきました。
 ぼくは、三歳のころから剣道を習っています。全国大会で優勝する事を目標に、日々のけい古をがんばっています。今はまだ、全国大会に出場する事さえできていませんが、先生から教えてもらった技や、注意されている事を意識して、コツコツけい古をしています。この夏、練習してきた技で、一本とることができました。この一本が決まるまでには、たく山の失敗と、たく山の練習があります。この一本が自分の得意技となり、得意技が少しずつ増え、自信となり、来年は、全国大会出場、そして、目標である全国大会で優勝する事につながるのだと、あらためて、二宮金次郎の教えである「積小為大」の持つ意味を、身を持って知ることができました。
 そう考えると、剣道だけではなく、勉強も同じという事に気付きました。ぼくは、漢字が苦手です。自学で勉強することは、得意の算数が多いですが、今年の夏は、漢字練習もたく山するようにしました。毎日二ページ。間違えた漢字を練習。この繰り返しで、コツコツ勉強をしています。
 ぼくは、苦手な事を後回しに、剣道でいうと苦手な技は使わないことが多いですが、これからは二宮金次郎さんの「積小為大」という教えを忘れないように、勉強も剣道もコツコツがんばりたいです。

大谷 想楽さん(報徳小学校5年生)

大谷 想楽さん
「金次郎のがんばり」
 金次郎はとてもがんばり屋だ。でもぼくはどうか。ぼくもがんばってはいるが、金次郎のようながんばりには、まだ十分に達っしていない。だからぼくと金次郎のがんばりには、どのようなちがいがあるのかを考えてみた。
 一つ目は、がんばり方のちがいだ。ぼくはがんばるというのは目標や目的に向かって突っ走る事だと思っていた。でも、金次郎は頭を使って努力していた。例えば二宮家の復興にとりかかった時、金次郎は、荒れたままになっていた田畑を耕しただけでなく、他の家にやとわれてお金をかせいだり、米やたきぎを売りに出たりすることに力をそそいだ。なぜならそれらの利益には税金がかからなったからだ。このことから、ただがんばるよりも、頭を使い工夫して行動した方が、目標や目的に近づけることに気が付くことが出来た。
 二つ目は自分のことをぎせいにしてでも人のためにがんばる心だ。金次郎が三十七さいの時に桜町領の立て直しを命じられた。桜町領に行くためには二宮家や田畑を処分するしかなかった。コツコツつみあげてきたものを手放すくらい百姓をすくいたかったのだと思う。ぼくは自分のことをぎせいにしてまでがんばろうと思ったことはなかった。なので金次郎はそういう勇気を持ててすごいと思った。
 どうして金次郎はこんなにもがんばれたのだろう。金次郎は幼い時の苦しい生活を身にしみて知っているだけに、貧しい人を見すごすことは出来なかったそうだ。また、人には絶対の善人、絶対の悪人というものはないのだから真心をつくせば分かってもらえるはずだと思ってがんばり続けたそうだ。
 金次郎のことを学んで、ぼくは「がんばる」ということについて考え直すことが出来た。金次郎から学んだことを生かしてこれからも努力していきたい。

神部 愛衣さん(桜井小学校6年生)

神部愛衣さん
「私と金次郎さん」
 私は、金次郎さんの生き方を見て偉大な人だなと思いました。金次郎さんは、十四才で父、十六才で母をなくすというつらい経験をしたけど毎日こつこつ努力をして私達からすると偉大な存在の人になっていると思ったからです。
 私が、ひび努力していることを考えた時私はテニスだなと思いました。テニスは小学四年生のころから始めています。夏にある大会のために練習をしていて、初めて大会に出た時は勝てる自信がなく、びくびくと試合をしていました。やはり試合で勝てなくてくやしくてはんせいをしてみました。なにが悪かった、なにがいけなかったとずっと考えていました。けれど最後に思いついたのはこつこつ毎日努力して練習をするということです。これは金次郎さんの教え「積小為大」といいます。小さな事が積み重なって大きな成果になる。大きな事を成しとげようと思うなら、小さな事をおろそかにしてはいけないという意味です。私のいままでの過ごし方は週に一回あるテニスクラブの時にしか練習をしていなかったけど最近はなるべく毎日練習するようにしています。練習していくうちにだんだん自信がつくようになりました。
 金次郎さんはいつも他人に思いやりながらこつこつと努力をしてきました。私は思いやりのある金次郎さんの教えを役立てていきたいし、金次郎さんみたいに小さいことをこつこつつみ上げて大きな事につなげていけたらなと思いました。もっとよりくわしく金次郎さんのことを調べてみたいし、今私達がくらしている小田原市は金次郎さん達が大切に育ててくれた町なのでほこらしいと思っています。

熊谷 純怜さん(国府津小学校5年生)

熊谷 純怜さん
「ヘアドネーションで感じた推譲」
 「この人はだれだろう。どうして銅像があるのかな。」ずっと不思議に思っていましたが、四年生になって二宮金次郎さんがしてきたことを学習しました。金次郎さんは、自分のことよりも、みんなのために活動した人でした。
 心に残ったのは、金次郎さんの教えの一つ・推譲という言葉です。推譲とは、人のため、世のためにゆずることをいいます。金次郎さんは、ゆずることを大切に考えていて、人間はゆずり合うことで平和と幸せをもたらすと教えていました。推譲は、むずかしい言葉ですが、人に力をかすこと、例えば、ボランティア活動もその一つです。
 ヘアドネーションというボランティアをしたことがあります。これまでに二回しました。ヘアドネーションとは、病気や事故などでかみの毛を失った人たちのためにかみの毛を寄付する活動です。寄付されたかみの毛でかつらを作ります。きっかけは、私と同じ小学生がヘアドネーションをしている様子をニュースで見たことでした。「私もだれかのために力になれるなら。」と思い始めてみました。
 ヘアドネーションには、かみの毛を長くのばす必要があります。かみの毛をのばしている間は、洗ったりかわかしたりするのが大変でした。かみは重く、からまることもありました。そのとき、ヘアドネーションで助かる人や喜ぶ人がいることを想像しました。助け合うことで相手が喜んでくれることを考えたら、私もうれしい気持ちになりました。助け合うことは、そのうれしさでおたがいの心の輪が大きくなっていくことだと分かりました。
 助け合いは、おたがいの心の輪を大きくし、やがて平和と幸せをもたらすという金次郎さんの教えを実感しました。大変なことでも、だれかに力をかすことは周りの人を幸せに、そして私のうれしい気持ちにつながりました。

廣上 海斗さん(東富水小学校6年生)

二宮金次郎の生き方から感じたこと
 ぼくは、二宮金次郎の生き方を学び、その生き方にとても感激しました。たきぎを背負いながらでも本を読むすがたは、どんなに貧しくて、大変でも、努力し続ける大切さを教えてくれるようでした。
 ぼくは中学受験に向けて、勉強しています。たくさんの宿題や、難しい授業でつかれて家に帰ってきて、もう今日はやらなくていいかなと思う日がありますが、わずかな時間を見つけて勉強している金次郎を思いうかべて、じゃあ十分だけやろうと頑張って勉強をしています。
 ぼくは夏休みに一日、六時間勉強をするという目標があります。その目標を達成するために時間の使い方などを工夫しました。
 また、金次郎は報徳思想(勤労、しせい、分度、すいじょう)の考えを大切にしています。社会のために働き、ぜいたくをせず、お金などは自分に合った使い道をし、将来のためにお金などをためるという考えです。この四つの考えはぼくの生活と同じところがあります。ぼくは今年になって、お年玉をもらいましたが、自分では使わず、銀行に預け、必要な時に必要な分だけ使うようにしています。これは分度にあてはまると思います。
 金次郎の生き方から最も学べたのが、ただ自分のためや財産のために働くのではなく、周りの人や、社会のために働くということです。ぼくも今頑張って、将来周りの人のために何かをすることができて、社会の役に立つような人になりたいです。
 このように金次郎の教えは今を生きるぼくたちに、大切なことを教えてくれます。自分が住んでいるこの地域にあの二宮金次郎が暮らしていて、がんばっていたと思うと、自分も、今よりもっと頑張れそうです。

この情報に関するお問い合わせ先

文化部:生涯学習課 尊徳記念館係

電話番号:0465-36-2381

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