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2019年03月15日(金)

『論語』の言葉書展が開催

作品展示風景作品展示風景
 現在、岩越豊雄氏主宰の寺子屋「石塾」熟成と論語の一節を各種書体で示す発表展示会が行われています。筆者は論語の一節を読み一時を過ごすことがある関係から、この発表展示会に出掛けたのでレポートします。
開催概要
・展示会名 『論語』の言葉書展
・開催期間 平成31年3月13日~3月18日
・会場   ギャラリーNEW新九郎
     (TEL 0465-20-5664 ダイナシテイウエスト4階)
・作品数  論語関係 15点、子供の作品 9点
・主催者  岩越石秋
主催者岩越石秋氏のプロフィール
 岩越石秋氏は、実名岩越豊雄氏で、元小田原市立小学校校長を経て、寺子屋「石塾」を主宰し、論語、短歌、俳句について主として子供に対する教育を行っています。
 著書も「子供と声を出して読みたい『論語』百章」など多数あります。
 さらに、書道については照心書道会常務理事を拝命し、その関係から小田原市内で書道塾も開催しています。
『論語』の言葉書展の概要
 約2500年前の、孔子の弟子達への教えを弟子達が取り纏めた『論語』を基に、出展者の好む論語の教えを、出展者の好みの表現方法で白文、書き下し文、教えの核となる字や熟語の形で表現し、軸装、額装し孔子の教えを拡めています。
 展示は軸装もしくは額装されているが、この選択も出展者の自由としています。

 また、展示されている言葉書の字体も出展者の好みで選ばれ、書体は、篆書、隷書、行書及び草書などあり、美しい書体での表現を楽しむことができます。
展示された代表的な言葉書
 論語関係の出展作品は15点あるが、その中からいくつか作品を紹介します。また、併せて添えられている書き下し文も併記します。
子曰く、晏平伸、佳く人と交わる。
久しくして之を敬す。
写真1 公治長5-17(篆書体 額装)
子曰く、学は及ばざるが如くす。
猶之を失わんことを恐る。
写真2 泰伯8-17(篆書体 軸装)
子曰く、道に志し、徳に據り、仁に依り、芸に游ぶ。
写真3 述而7-6 (隷書体 額装)
曾氏曰く、君子は文を以って友と会し、
友を以って仁を輔く。
写真4 顔渕12- (隷書体 額装 )
子曰く、詩三百、一言以って之を蔽う、
曰く、思い邪無し。
写真5 為政2-2 (額装)
子貢問いて曰く、
一言にして以て終身之を行なう可べ者有りや。
子曰く、
其れ恕か。己の欲せざる所は、人に施すこと勿れ。
写真6 衛霊15-24(行書体 額装)
あとがき
 『論語』は、約2500年前孔子の教えを弟子達が取り纏めたもので、白文での読み下しは読解が難しいものですが、書き下し文や解説文は平易で理解しやすい書き物です。このため現代においても広い年齢層で人気があり、多数の『論語』を取り纏めた書籍が未だに出版されています。読者のみなさんも座右の書として机上に置いておくことをお勧めします。
 内容的にも個人的な信条ばかりでなく、ビジネス・事業にも生かせる教えもあるので広範な指導教義となることでしょう。
 今回の言葉書の軸装、額装は自宅の部屋に飾り普段から目に触れるところに掲げておくと、穏やかな気持を醸し出してくれることでしょう。

2019/03/15 18:08 | 美術

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