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持ち曲ってどれくらいの曲数あるのですか?
小野:
曲数をあげるのは難しいですが、レパートリーとしては古典から近代、現代曲まで幅広く演奏しています。今はまだ演奏経験のない作品にも挑戦して幅を広げています。
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クラシックって、それこそ数百年も作曲され続けていますからね。
小野:
演奏家は、楽譜から作曲家の言いたい事や時代背景、表現したい世界を読みとり、それを音にする媒体のような存在だと思っています。もちろん自分の感性や価値観、経験などがそこに加わることになりますが。
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だから、同じ楽譜の曲でも演奏家によって奏でられる音楽が変わってくるのでしょうか?
音楽家として嬉しい事、つらい事はなんですか?
小野:
嬉しいことは、そのままですが音楽のある生活が出来ることです。
また、音楽がきっかけで、様々な人と知り合えてお話が出来ることや知ることの出来る世界が広がることです。
辛いときは、息詰っていて思うような演奏が出来ないときです。
自分の状態がすぐ音に出るので、ヴァイオリンを弾くことで気付かされるときもあり、問題と向き合う作業は辛いです。
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最後に演奏家として将来どうありたいですか?
小野:
具体的な活動は模索中ですが、積み重ねてきた人生が音や演奏にじわじわと出てくるような人になりたいです。
あと、求められた時にそこにあった(居た)というような存在でいられたら幸せですね。
呼吸をするのと同じように、自然に、身近なものとしてクラシック音楽も感じていただけたら嬉しいです。
敷居が高いと萎縮されてしまったり、クラシック音楽は難しくて分からないという反応をいただいたりする事はありますからね。
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お嬢様に思われるとか?(笑)
小野:ヴァイオリン=お嬢様に思われるのはずっと嫌でしたね(笑)。
“おんがく”なので、感じて心地よいと思うものには癒されたり救われたりしてほしいと思います。
苦しみを表現した作品もありますけれど、それも作曲家の人生や時代の歴史の一つです。
もっと見えないモノの価値が認められるといいなと思います。
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今日はありがとうございました。
小野:
ありがとうございました。