【市内初】前方後円墳を発見―谷津金ノ台遺跡第Ⅲ地点―
城山一丁目で実施していた個人住宅建設工事に伴う発掘調査で、前方後円墳が確認されました。
今回見つかった古墳は、墳丘(ふんきゅう…土が盛られた部分)は削られていましたが、周溝(しゅうこう…古墳の周りに掘られた溝)が前方後円墳の形をしており、祭祀をする際やお墓に用いられる底部穿孔土器(ていぶせんこうどき…底に穴を開けて日常には使えない状態にした土器・埴輪の原型)が多数出土している様子から、前方後円墳であることが確認されました。
出土している遺物から、3世紀末(古墳時代初頭)の古墳と考えられます。神奈川県内では海老名市の秋葉山3号墳に次ぐ2番目の古さです。
【発見の重要性】
市内では、確実に前方後円墳と言える初めての遺構の発見です。
小田原やその周辺地域には、前方後円墳を造ることができる有力者は存在していたはずですが、これまで明確な遺構は確認されていませんでした。
前方後円墳は、ヤマト王権の影響の強い古墳です。今回の発見は、小田原とその周辺地域のヤマト王権との関係など、古墳時代初頭の歴史解明に大きく寄与することが期待できます。
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