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2014年10月03日(金)

小田原の街でこんな美術展〜水曜会洋画展〜

小田原駅から徒歩で行ける画廊には、アオキ画廊(栄町)、飛鳥画廊(同)、ギャラリー新九郎(同)、ツノダ画廊(同)、御堀端画廊(本町)、ギャラリー城山(城山)などがある。散歩がてら買物がてら観光がてら小田原文化の再発見をしてみよう。今回は、9月15日から22日まで栄町のギャラリー新九郎で開かれていた「水曜会洋画展」を訪ねた。
■小田原美術界を担う水曜会■
豪快な筆致と溶岩を思わせる色づかいで火山をイメージさせる「裏明神」。水曜会の創始者である故・柏木房太郎さんの油彩が目を引く。房太郎さん70歳のときの作品という。水曜会は、かつて毎水曜日に房太郎さんのアトリエに通っていた画家グループ。美術展は今年で62回を迎えた。出展は12人約30点。現展、二科会、国画会、一線美術など全国公募出品の作家も加わり小田原の美術界を担う。
■早春のアルプス・初夏のイタリア■
「記憶の中の風景」二点は、息子さんの柏木隆一さんの作品。青の背景に水差しに挿した赤い花と白い花が、記憶のようにそれぞれ浮かびあがる。神山務さんのスイス旅行での作品「ハイジの家マインヴェルト」「ハイジの窓から」などハイジ・シリーズは、冠雪のヨーロッパ・アルプスにひろがるハイジの世界を描いている。早春か。藤尾栄さんの「南イタリアの五月」は、くっきりした針葉樹の向こうに木々の点在するなだらかな丘を望む風景。中景の朱色の屋根と近景に描かれたうすもも色の花の咲く木立が、南ヨーロッパの初夏を思わせる。
■外国の風景から日本の良さを■
水曜会では、外国へスケッチ旅行に行く機会が多いという。この美術展でも、スイス、イタリア、ドイツ、ポルトガルなどの外国各地の風景画が多い。神山さんは「外国の風景を描いて、日本の良さをあらためて知る。そして、それは箱根に行き着く」と強調する。
 
□水曜会洋画展
□会期 平成26年9月17日(水)-22日(月) 10時-18時
□会場 ギャラリー新九郎 小田原市栄町2-13-3 電話 0465-22-1366
□連絡先 柏木隆一 0465-22-3019
 
(記 くまゆき改ゆきぐま)

2014/10/03 11:24 | 美術

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