
参加者のひとり、市川雄二さんは「レンヘルさんは、『神道と仏教の違いをどう捉えるか』と問いかけた。『神道はその起源となるものが、自然や神や人であり、その境界は曖昧なところもある』とレンヘルさんは言う。また、参加者から、仏教は象徴となる仏像といった彫像があることが特徴的ではないかという答えもあった。二宮尊徳と金次郎の二体の銅像の前では、農政家としての尊徳翁の功績や幼少時代の逸話など英語での解説を興味深く聞いた。ご本殿にはふたつの御扉(みとびら)があって奥の御扉の内は神域となっているのも初めて知った」と言う。
また、同じく野地修さんは「レンヘルさんは『海外の人には、重要なポイントをシンプルに説明するのがよい。例えば、神道と仏教の違いは、日本古来の自然信仰の神道に対して、仏教は伝来したもので仏陀の教えを信仰するなど。二宮尊徳と金次郎の銅像の前では、日本人には馴染みでも両方の呼称を使って説明すると外国人は混乱するので、いずれかを中心に説明するとよい。二宮尊徳は、農業や農村と結び付けて話すようにしている。神道の神様の英語表現においては、Godよりspiritやdeityがよく、手水で浄めるのはpurifyを使う。狛犬は、魔除けと説明している。参拝はprayではなくgratitudeとしている』など、レンヘルさんのアドバイスには、英語で案内するとき成程と思うところがたくさんあった」と感想を述べる。