開催案内 秋の気配を感じ爽快な気分を楽しむために大雄山最乗寺に出掛けました。偶々最乗寺の尚宝殿(宝物殿)にて「仏像を彫る教室」の仏像展が開催されていました。興味もありこの仏像展を拝見しましたのでレポートします。
1.仏像展の開催案内
9月大祭特別行事
大雄山仏像を彫る教室 仏像展
期間 9月22日〜10月13日
2.仏像を彫る教室についての掲示
山主老師様のご発願により大雄山の杉、ご霊木で仏像を彫る教室が彫刻師小清水項山先生のご指導により平成12年9月に開講されました。毎月2回の教室で彫られて完成した方々の仏像は、特別祈願(開眼供養)を行います。その仏像をここに展示致しました。大雄山最乗寺
3.仏像展の展示内容
各々の展示仏像には、作品名、氏名、住所、樹種、開眼供養の要否及び作者の一言を記載したカードが添えられて説明がなされております。このカードを元に仏像展の展示内容を取り纏めてみました。なお、括弧内の数字は展示仏像の数を示します。
・展示されている仏像
大雄山最乗寺にて得られた木材を彫った高さ10cmから50cmぐらいの木像。代表的な仏像を写真2〜4に示します。
・木像の種類の多さ
地蔵菩菩薩(6)、阿弥陀如来像(立像・坐像 4)、聖観音像(4)、大日如来像(3)等の他、吉祥天像、大黒天像など計37体の展示があります。展示した仏像には阿弥陀三尊像や金剛力士像(阿形、吽形)のように3体や2体からなる仏像がありますので展示仏像の総数は40体となります。
・木の種類での面白さ
素材の樹種は大雄山最乗寺の木材を用いており、杉、檜、榧など多様で各々の樹種での仏像の表情を楽しむことができる面白さがあります。
・思いのほか広い作者の居住地
秦野市(7)、小田原市(5)、南足柄市(4)は、頷くことができますが、注目したいのは横浜市(4)、東京都、千葉県からと、遠くの参加者がいることは、この仏像を彫る教室が人気のある教室であることがうかがわれます。
・経験年数が多様なこと
明確な分析はできませんが、1年目の初心者から長期の経験者がいることが推測されます。そして初心者には課題作を彫ることが求められ、苦労が忍ばれますが、経験を経るに従い好みの仏像を楽しんで彫っているようで、しかも4体も出品した方もおります。
4.仏像展からの印象
・個人が精緻な仏像を克明に彫ることは、難しい作業が多いと思われますが、完成後の達成感、充実感は素晴らしものでしょう。
・10年ほど前に教室の作業風景を拝見したことがありますが、彫刻師小清水項山先生や指導者の指導に加え、経験者の助言・助力が得られるようで和気藹々と仏像を彫っていることが伺えます。
・教室に参加することにより、仏像造りの指導が得られるとともに、道具や木材の購入の便宜が得られる上に、時には講話も戴けるようですので楽しい仏像造りに浸ることができそうです。
5.補足事項
・仏像を彫る教室については、大雄山最乗寺の総受付にて伺うことができます。