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2024年10月22日(火)

青木孝義 油彩画展 水惑星を旅して

青木孝義さんの油彩画個展「水惑星を旅して」が、10月8日から14日まで三の丸ホールで開かれていた。青木さんは技術者として世界各地を訪れ、「生命の元である『水』をテーマに国内外の水辺、岸辺の風景を求めてさまよい歩きました」という。それぞれ渓谷、岬、マリーナ、港湾、運河、古都など、季節や時間の異なる風景を技術者らしい精緻さで見事に描いている。
 
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晩秋の西沢渓谷;山梨
西沢渓谷の紅葉の時期の渓谷美は有名であるが、これは晩秋の西沢渓谷という。色を押さえて落ち葉の風情に落ち着きを感じる。滝の水にも秋の終わりの冷たさがある。
(青木さんからの一言)
晩秋の西沢渓谷は紅葉の時期も過ぎましたが、鮮やかに迎えてくれました。
オタモイ海岸;北海道
大胆に描いた荒々しい奇岩と青一色の広大な日本海とが対比して描かれている。画家は展望台からの雄大な風景に、思わず筆を動かしたようだ。
(青木さんからの一言)
北海道唯一の海岸添いの国定公園。そこは孤高の岩石たちの王国でした。
静かなマリーナ サンフランシスコ;アメリカ
波静かなマリーナは昼下がりか。画家がゆったりした気持ちでスケッチブックを取り出すのが眼に見えるようだ。白いヨットが構図を引き締める。
(青木さんからの一言)
サンフランシスコ近郊の高級住宅地、サウサリートはあくまで静かでした。
黄昏のカリフォルニア カリフォルニア;アメリカ
夕暮れの海に今日の航海を終えたヨットたちが静かに停泊している。その風景だけでなく昼間の喧騒からの時間の移り変わりを想い起こさせる作品だ。
(青木さんからの一言)
夏の夕暮れ。やはりカリフォルニアの黄昏時はロマンチックです。
運河に生きる街 アムステルダム;オランダ
町や木々の映る水面には運河の水の静けさが描かれている。奥行きのある構図が運河の機能を暗示している。
(青木さんからの一言)
アムステルダムは国際都市、そして運河と生きる街でもありました。
彩雲に祝福された古都 セビリア;スペイン
塔の空は南欧の空、尖塔を映す水は南欧の水だ。水の色は、そこの文化によっても変わる。自然とともに生きる日本の川や海は何か畏敬を感じる。アメリカの海は国土の豊かさを象徴し、ヨーロッパの川に歴史の重さをみる。
(青木さんからの一言)
セビリアはスペインの古都。彩雲(瑞雲)に祝福されていました。
 
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青木さんは、「アメリカ人の芸術家の方から『是非個展を開くべきだ』という励ましの言葉を頂いて初めて個展を開かせていただき、緊張しました。しかし、120名以上の方々からご署名、前向きな感想を書いて頂き感謝しています。また、署名はされなかったものの、その数倍の方々に鑑賞頂き温かいお言葉など頂きました。小田原や横浜のいずれの絵画教室やサークルに所属していない身としては冒険でしたが、これを機にどこかのサークルに入会させていただこうかとも感じました」と語っている。
記:ゆきぐま

2024/10/22 11:18 | 美術

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