晴天に恵まれ公務も入らなかった12日、城山の畑にて、久しぶりに野良仕事。4月に入り、畑では様々な秋冬野菜たちがトウ立ちして花盛りなのですが、同様に周囲では草が一斉に育ち始めています。まだ種を結んでいない菜の花類は刈り残しながら、畑のぐるりや通路、お隣さんの畑との境を重点的に草刈り。コマツナやダイコンの花で見事なお花畑となっている畝の上は、根を残して刈り倒し、茎や葉は畝の上にそのまま敷き詰めていきます。これは、「いのち」の積み重なりを大切にする自然農のやり方で、故・川口由一さんに教わりました。夏野菜の定植時期になったら、それらをかき分けて苗や種をおろすことになります。

11日、栃木県茂木町の古口達也町長をはじめ、「道の駅もてぎ」の運営を支える町商工観光課職員やスタッフの皆さんが小田原をお訪ねになりました。同施設が開業から30年を迎えるにあたり、全面的な再整備や内容のバージョンアップを検討されており、その中で茂木町とご縁のある全国の市町の名産品などを取り扱いたい、ついては小田原の地場産業の皆さんとつないで頂きたいとのご依頼でした。
茂木町は、二宮尊徳の訓えに基づき報徳仕法を展開した国内各地の市町村が加盟する「全国報徳研究市町村協議会」を通じて以前からお付き合いがあり、私の前の任期中にも古口町長とはたいへん親しくさせて頂いておりました。古口町長はすでに6期目のベテラン町長。もともと鮮魚商を営んでおられたそうで、きわめて庶民的で現場に強いお方。実際、「道の駅もてぎ」の中身を創られる課程では、町内の様々な農産物の生産拡大や加工による新商品作りなどを進めるべく、農事組合法人の設立による農業振興や、「道の駅」についても第3セクターを設置し様々な商品化にも果敢に取り組んでこられました。現在は、地元食材の活用、雇用、6次産業化を進める「(株)もてぎプラザ」も立ち上げており、地元の生鮮食材から各種加工品までの多彩な商品ラインナップで、町内だけでなく広域からの集客を実現しています。そんな活動が広がり、移住者や新規就農者も増えているとのこと。最近刊行された茂木町紹介の冊子は、タイトルが「しあわせの自給自足」。まさに、地域の中で健やかないのちと暮らしを支える経済の仕組みが循環しており、素晴らしい取り組みだと感嘆いたしました。
茂木町には海がないので、小田原からはぜひ海のもの(かまぼこや干物など)を仕入れさせて頂けたらとのご依頼でした。ご縁がつながり、広域での交流がさらに進んでいくことを願います。