市長の日記

市長の日記

2024年09月03日(火)

災害復旧に向けて

 2日、小田原市議会9月定例会が開会。9月24日までの本会議での質疑に続いて、令和5年度の決算審査が行われ、10月7日までの長丁場となります。私のマニフェスト関連の質疑が多かった6月定例会に比べると、様々な市政課題に議論が展開することになりそうです。その中でも、やはり災害対策への質問が多く寄せられており、今回の災害に伴う復旧活動に没頭することになる防災部には負担がかかりそうです。

 午後、第3回目の災害対策本部を開催。建設部、都市部、経済部(特に農政課)、公営事業部(競輪場)をはじめ、災害対応に関わった各部局長らを招集、市内での被害状況の細かな確認と、これらの復旧に向けた作業および庁内連携等について確認、指示を行いました。特に被害が多かったのは、観測史上最大の雨を受け止めた地盤の崩落にまつわるもので、城山の家屋倒壊、沼代の農道の路肩崩落、ほか数十か所におよぶ農地や斜面の崩落、用排水路の損壊など。
 29日から1日にかけて、消防団による水防対策、小田原市土木建設協同組合等による応急復旧、市職員による直営での復旧などが既に行われていますが、まだ数多くの現場が残っています。民間の皆さんのお力を最大限お借りしながら、市職員の中でも部局を超えた連携体制のもと、通常業務に優先して災害復旧に取り組むことになります。朝一番で県西地域県政総合センターの柳瀬所長に架電、災害復旧への支援をお願いし、「全力でバックアップします」との力強い応援の言葉も頂きました。
 この日は災害復旧に絞った会議となりましたが、今回の一連の対応の中で、避難所開設、市民への情報発信、情報共有、庁内体制、外部との連携など、今後に向けたいくつかの課題も見えてきました。目前の災害復旧に取り組みながら、こうした課題を一つずつチェックし、今シーズンあと何度かは来るであろう台風へ、しっかりと備えたいと思います。

 台風本体の雨雲の影響が和らぎ、雨も小康状態となった1日の午後、2か所の催事に足を運びました。
 ひとつは、今年で20回目の節目を迎えた「外郎売の口上まつり」。江戸時代に2代目市川團十郎が歌舞伎の演目として創作、今日も市川家の歌舞伎十八番として演じられている「外郎売」は、小田原にとっての大切な文化資産。その顕彰や保存、地元文化への定着と発展を目指して2004年より活動を始められた「外郎売の口上研究会」の皆さんが主催。この日は、2歳から90歳まで、約100名もの皆さんが様々な演目で三の丸ホールのステージに立ち、「外郎売」の魅力を存分に表現してくださいました。
​​​​​​​ もう一つは、国内各地で大地の再生活動に取り組む矢野智徳さんの活動を記録した映画「杜人」の上映会と、矢野さんご自身による講演会。私は以前この映画は拝見していたので、矢野さんのお話を直接伺いたく、生涯学習センターけやきで拝聴、講演後に矢野さんと差し向かいでいろいろなお話をさせて頂きました。開発やまちづくりの過程で、自然が本来持つ水や空気の循環を断ち切ってきたことが、自然環境の衰弱化、近年の土砂災害の多発や震災による被害の甚大化に繋がっているとの考えから、各地の災害復旧や開発の現場で、自然の理にかなった土木工法やまちづくりの支援を行っておられます。今回の講演では、小田原という地のもつ可能性と課題について示唆に富むお話しいただき、そのお考えに大いに共感。今後も学ばせていただこうと思っています。

2024/09/03 10:55 | 未分類

2024年09月02日(月)

大雨対応 ほか

 9月に入りました。今朝は久しぶりに朝から青空。先週来続いていた台風10号余波の大雨対応、台風本体の雨への対応が、昨日でほぼ一段落。警戒レベル4の土砂災害警戒情報発表に伴い開設した避難所も、昨夜遅くの解除をもって閉鎖されました。また、本日午前中、大雨警報もようやく解除。避難所の開設に数日間ご対応頂いた各地域の皆さん、ローテーションを組んで各種対応にあたってきた配備職員や市民救援部の職員の皆さん、本当にお疲れさまでした。
 1日に2回目の災害対策本部会議を開催、市内各所の被害状況について情報が集まっている範囲で確認。規模は様々ですが、かなりの件数に上ります。これについては、本日午後に3回目の会議を開催して被害の軽重を確認し、市の事業の中でも優先順位を上げ、全庁体制で復旧に当たる予定です。  
 
 以下、先週のことで日記に掲載できていないことを記しておきます。
 8月29日、午前中は天候の具合を気にしつつ、各部局の正副部局長全員を集めての幹部会議を開催。9月定例会以降の諸事業推進を視野に、重要案件などの報告と意見交換がなされました。案件は、地域担当職員の配置を視野に入れた地域コミュニティ施策、脱炭素の推進に向けた再生可能エネルギー関連事業、財政の健全化に必要となる各種使用料及び手数料の見直しの進め方、国から地方創生関連交付金を得て実施している諸事業の効果検証。それぞれ意欲的に取り組まれている状況を心強く感じました。  
 また午後には、今後の市政運営の中でも大きな課題となる、ごみ処理の広域化について、箱根町・真鶴町・湯河原町の各首長らと協議。小田原市と3町のごみ処理のフローを、いずれは広域化(一本化)するという前提で、長年議論が続けられてきました。今後の施設整備にむけた率直な意見交換が行われました。  
 この日、市長室を訪ねて下さったのは2件の皆さん。  
 まず、この春に行われた全日本中学生女子ソフトボール大会で優勝した神奈川県チームに、小田原市から選抜され参加していた菊川瑞歩さん(鴨宮中3年)と白川結菜さん(酒匂中3年)のお2人が、優勝の報告に来てくれました。6戦を勝ち抜き、大阪府との決勝戦ではシーソーゲームをサヨナラ勝ちで制しての日本一。菊川さんは投手として、白川さんは野手・バッターとして、いずれも大活躍でした。お2人とも高校進学後もソフトボールを続けたいとのこと。更なる成長が楽しみです。  

続きを読む...

2024/09/02 12:27 | 未分類

2024年08月31日(土)

大雨対応

 先週末あたりから不規則に降るようになった雨は、29日から30日にかけて観測史上最大の記録的雨量を観測。市内各所で倒木、路肩崩落、斜面崩壊、住宅倒壊など、判明しているだけでも少なからぬ被害がすでに発生しています。小田原市では29日夕刻から、土砂災害が警戒される地区において避難所を開設するとともに、30日16時30分には災害対策本部を設置、職員らが所定の配備態勢に就いているところです。

台風10号の接近に伴う今回の小田原への影響は、水源部への大雨が少ないため主要河川の水位上昇が少なく済んでいる反面、南から入り込む湿った空気が伊豆半島にぶつかり次々に雨雲を形成、足柄平野から県央部の平地にて大量の雨をもたらし、市街地とその周縁の山裾で被害が多くなっています。市街地に集水域がある森戸川では、急激な水位上昇も見られたところです。

今日は小康状態となっていますが、夕方以降から明日にかけて台風本体の雨雲がかかる見込みで、すでに大量の水分を含んだ地盤が持ちこたえられるのか、非常に懸念されます。普段は水量の少ない小河川や用排水路でも急激に水位が上がる可能性があります。
周囲に急傾斜地や崖地、盛土による造成地、河川や用排水路などがあるお宅では、躊躇せず安全確保の行動をお願いします。危険性のある場所へは、特に今夕雨が降り出して以降は、決して近づかないように。
各種情報は市HPでも随時更新・掲載していきます。

2024/08/31 09:39 | 未分類

2024年08月29日(木)

県西部広域行政協議会 ほか

 今日からパリにてパラリンピックが始まります。すでに新聞やテレビでも報じられていますが、ゴールボールに小田原出身の鳥居選手(20歳)が出場します。野球に打ち込んできましたが、視覚障害を発症し、野球を続けることが困難になる中、ゴールボールと出会い、代表選手になるまで鍛錬を続けてこられた若者。小田原からもしっかり応援をしたいものです。

 28日、午前中は国立印刷局小田原工場を視察させていただきました。新札発行が始まっている中、最新の稼働状況などをご案内したいと、印刷局さんからお声をかけて頂いたものです。前の任期中にも一度工場内を拝見したことがあり、私自身は2度目の訪問でした。
 緻密な作画、偽造防止の数々の技術など、世界に誇る紙幣印刷技術に加え、国内では2か所のみとなる抄造(製紙)工程を備えた、小田原工場。お札となる前の特殊な用紙については岡山と小田原のみの抄造で、私たちのお財布に入っているお札の2枚に1枚は、酒匂川の水を使って作られた「小田原産」の紙です。
 近年は地元の皆さんとの交流もより重視され、様々な活動を展開してくださっています。約840名の職員がここで働き、多くは小田原市民とのこと。操業開始から70年以上、これからもこの場所で操業を続けて頂きたいと願っています。

 午後一番で、湘南ベルマーレフットサルクラブの佐藤代表、パートナーである一燈会の山﨑氏らが来訪。スポーツクラブの運営を核として様々な社会貢献事業を展開するに至っている現在の状況について報告してくださいました。多彩な企業、加えて県内を中心に多くの自治体とも包括連携を結ばれ、極めて意欲的に事業を拡大されています。今後もしっかりと手を携えていくことを双方で確認。
 その後、小田原市水産市場にて、早川河川漁業協同組合の皆さんと意見交換。渓流釣りの世界ではたいへん有名であり多くのファンが訪れる早川ですが、水源である芦ノ湖からの放流量の少なさ、大涌谷から流れ込んでくる硫黄による生態系への影響、度重なる集中豪雨等で流路が変わってしまい河川敷での活動ができなくなったこと、川鵜による食害など、様々な課題があります。市の水産振興はともすれば海に偏りがちですが、河川での漁業支援の必要性につき改めて認識を深めました。

続きを読む...

2024/08/29 11:15 | 未分類

2024年08月28日(水)

傷みの進む郷土文化館 ほか 

 まだ遠く離れているとはいえ台風10号の余波なのか、27日は終日不安定な天候でした。朝のうちは少し日差しがありましたが、お昼前には横殴りの雨となり、午後は止んだり断続的に降ったり。夕刻にはレーダー上に真っ赤な雲の映像が現れ、小田原市にも洪水警報が発表。20時半頃には解除となりましたが、一時小田急線が運転を見合わせたり、箱根全山で国県道が通行止めになったり。一日中、空模様に気をもむ日となりました。静岡ではずーっと豪雨が続いており、土砂災害も発生しています。台風の歩みは遅く、こうした被害が各地で長引くことが心配です。

続きを読む...

2024/08/28 12:29 | 未分類

 

ページトップ