郷土文化館購入文書

 郷土文化館が購入した文書のうち、中世文書である池田文書と一括資料である旧国府津村文書(長谷川家文書)を除いた全44点で、目録化にあたっては購入順としました。
 本目録上には記載はありませんが、郷土文化館における古文書・浮世絵の購入は、平成元年から平成9年までの間に集中し、ここに掲載する44点は全てこの期間に購入されたものです。いずれも小田原に関わるもので、その内容は多岐にわたっています。
 14「御成日記」は、元禄7年(1694)2月晦日、将軍家綱吉が小田原藩主大久保忠朝の西丸下邸へ公式に訪れた際の様子を記したものを、文政5年(1822)に写したものです。御成通告に始まり、献上品目録、催事、将軍からの下賜品の一覧、更に祝儀として1万石加増された事など、事の顛末が詳細に記録されています。
 41「小田原藩藩札」は小田原藩が発行したとされる銀1匁藩札です。「作州西川」とあり、宝暦5年(1755)に美作国で製作されたと判断できますが、西川については未詳です。なお、小田原藩は延宝4年(1676)~文化9年(1812)の間、美作国久米北条郡などの替地を与えられています。
 21・23~25・27・32~38は、重臣の葬儀に関する資料で、葬列の内容や小田原城幸田口門を通行する際の願い書です。その他、13・18・43の藩主に関わるもの、4~6は番付、9~11は漁業関係、2・22・24は関所手形です。

資料目録

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購入文書目録  PDF形式 :111.3KB


大久保忠愨書状

大久保忠愨書状

大久保忠愨書状

 大久保忠愨が小笠原左京太夫に宛てた書状です。
 大久保忠愨は後期大久保家8代藩主で、7代藩主大久保忠真の孫にあたります。天保8年(1837)、忠真が亡くなったことにより藩主に就任し、家督継承時にはまだ8歳と幼少でした。宛所の小笠原左京太夫は豊前国小倉藩主を務めた小笠原忠徴で、忠徴は忠愨の叔父にあたります。
 文書の内容はいわゆる暑中見舞です。文中に見られる公方様は将軍徳川家慶、右大将様はその子の徳川家定を指していると考えられます。家慶は天保12年(1841)に、家定の将軍継嗣を決定しています。年欠の書状ですが、上記の状況から天保12年(1841)から嘉永6年(1853)の間のものと推定できます。


【釈文】

大久保忠愨書状  PDF形式 :30.7KB


徳川家綱老中連署状

徳川家綱老中連署状

徳川家綱老中連署状

 稲葉正則他3名の幕府老中が臼杵藩主稲葉信通に宛てた老中連署状です。
 稲葉正則は稲葉家2代藩主で、初代稲葉正勝の子です。母が早くに亡くなったことから祖母の春日局に育てられたといわれています。寛永11年(1634)には正勝も亡くなり、12歳で家督を継承。領内に総検地を実施し、藩政の基礎を築いた人物です。
 宛所の稲葉信通は、将軍徳川家綱の叔母で御水尾天皇に入内した東福門院の女院御所の造営に関わったことが知られています。この文書は、信通の要請を受け、屋敷の修理費用を公儀から支出するという内容のものです。年欠の文書ですが、正則、板倉重矩、土屋数直、久世広之の老中在職年から、寛文5年(1665)から寛文13年(1673)のものと推定されます。


【釈文】

徳川家綱老中連署状  PDF形式 :41.8KB


矢倉沢関所通行手形

矢倉沢関所通行手形

矢倉沢関所通行手形

 安政5年(1858)の矢倉沢関所手形で、近藤外記が奉公人である中間1人を御厨竹ノ下(静岡県小山町竹之下)へ派遣する際に発行したものです。
 矢倉沢関所は東海道の脇往還であった矢倉沢往還に設置された関所です。箱根関所を補完するため、箱根関所と同じ17世紀初頭に設置されたと考えられています。
 差出人の近藤外記は、800石取で代々御番頭を務めた近藤家の当主です。「御家中先祖並親類書」によると、安政5年は近藤が家老職に復職した時期にあたります。近藤は異国船渡来に対応し頻繁に出撃しており、その職責から家老職へ登用されたとみられます。
 御厨竹ノ下は寛永10年以来、災害により上知された一時期を除き小田原領に編入されていました。御厨地域には狩猟用の鉄砲を所持する「村足軽」「村筒」と称する農民が多数存在しており、浦固に徴発するために近藤が奉公人である中間を派遣した可能性も指摘できます。


【釈文】

矢倉沢関所手形  PDF形式 :20.6KB


最終更新日:2020年09月23日


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文化部:生涯学習課 郷土文化館係

電話番号:0465-23-1377


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