建造物・国府津建武古碑
国府津建武古碑
市指定 昭和36年3月30日
所有
国府津2038 宝金剛寺
所在
国府津2038 宝金剛寺
形状
国府津山宝金剛寺の裏山に「無縁さん」と呼ばれる墓地があって、その一隅に、地上150cm余りの根府川石で造られた建武古碑があります。形は幅の広い矩形で、左上半分が斜めに欠けた自然石を、平滑な面に加工してあります。その中央に、上から阿弥陀(キリーク)、観音(サ)、勢至(サク)の三尊をあらわす梵字(20〜30cm)が刻まれ、その左右に造立の年や願主名などが刻まれています。
板碑は、鎌倉時代以後、武蔵国(東京)を中心に普及し、秩父の青石で造られた板状の石塔婆が典型とされていました。しかし、地方では石材の関係上、形・彫り方・意匠など、規格を離れた様式が見られます。この板碑はその好例で、相模型板碑と呼ばれ、手近な根府川石をそのまま塔婆に利用し、素材を自由に取り扱って、豊かな地方色を表現しています。
概説
造立の目的は、主として死者の往生と仏果(仏の信仰による良い結果)を本願とした、浄土教信仰を示すものといえます。
願主の沙弥法明については、伝えがありません。
造立年は建武5年(1338)で、南朝の延元3年にあたります。
この情報に関するお問い合わせ先
文化部:文化財課
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