史跡 ・江戸城石垣石丁場跡(早川石丁場群関白沢支群)

指定種別

国指定史跡

指定年月日

平成28年3月1日

所在地

早川字梅ケ窪1384-1他110筆
※詳細はPDFファイル「江戸城石垣石丁場跡早川石丁場群関白沢支群指定地地番一覧」を御覧ください。

所有者

小田原市
個人

数量

早川石丁場群関白沢支群合計面積(登記) 254,127.39平方メートル

内容

江戸城石垣石丁場跡は、神奈川県から静岡県にかけての伊豆半島とその周辺に分布しており、慶長8年(1603)から寛永13年(1636)にかけて行われた江戸城改修に伴う「公儀御普請(こうぎごふしん)」で用いる石垣の石材を採石、加工した石丁場の跡です。早川石丁場群関白沢支群の他、中張窪・瘤木石丁場(ちゅうばりくぼ・こぶきいしちょうば、静岡県熱海市)・宇佐美北部石丁場群(静岡県伊東市)も併せて史跡指定されました。
石丁場は海岸近くか、河川沿いなど水運の便の良い山中に立地しているものが多く、採石と加工を行う山中の作業場、搬出前の石材をとどめ置く仮置き場、石材の搬出路である石曳道(いしひきみち)、船積みを行う港などからなります。山中の作業場はいずれの場所でも石材の割り取りのために矢穴が打たれた石材の散布からその所在を把握することができます。
このような江戸城石垣の石丁場は、小田原市内では箱根火山外輪山に沿って19箇所で確認または記録が残されています。
 

指定理由

江戸城を構築する上で、大量に必要とした石垣用石材の産地として、その採石・加工・運搬技術やそれに伴う労働力の編成を知る上で重要であるだけでなく、江戸時代前半における諸大名の編成をはじめとする公儀普請の実態や、その背景にある社会的・政治的動向を知る上で重要です。
現在、確認されている170ヶ所を超える石丁場跡のうち、特に規模が大きく、保存状態が良好であり、採石から搬出までの工程を把握できるものが指定されました。

 

位置図

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   からの 

参考文献

  1. 「国指定史跡石垣山一夜城現況調査報告」『小田原市郷土文化館研究報告No.25』(1989)
  2. 「早川地内における分布調査」『小田原市文化財調査報告第128集 平成14年度試掘調査(2)』(2005)
  3. 「早川石丁場群関白沢支群」『かながわ考古学財団調査報告213』(2007)
  4. 「西相模の石丁場」『江戸の石を切るー伊豆石丁場から見る近世社会ー資料集』(2011)
  5. 「史跡石垣山(石垣山一夜城)早川石丁場群関白沢支群」小田原の遺跡探訪シリーズ7(2012)
  6. 「石垣普請と石切技術の伝播」『石を切る 採石技術の伝統と革新』歴博フォーラム8(2013)
  7. 「早川石丁場群関白沢支群分布調査報告書」『小田原市文化財調査報告書第175集』(2015)

小田原の遺跡探訪シリーズ(ダウンロード)

この情報に関するお問い合わせ先

文化部:文化財課 史跡整備係

電話番号:0465-33-1718

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