歴史資料・紙本着彩小田原城絵図 加藤図
紙本着彩小田原城絵図 加藤図 1点(市指定 昭和56年3月30日)
【所有】 小田原市
【所在】 小田原市立中央図書館
【形状】 紙本着色5色 181.7cm×233cm 上下6折 左右12折
【概説】
この絵図は、後期大久保家の重臣加藤家のものを、同じ重臣の岩瀬家が譲り受けたもので、城絵図中で大きなもの3点のうちの一つです。
図の左下に「是者、拝領以前之絵図也。定而、北条家之時之曲輪取二而、大久保相模守時分之絵図ト見タリ。寛永九壬申年・正勝小田原拝領之時、請取絵図也」とありますので、稲葉氏が城主の時、既にあったことが分かります。
絵図の特徴としては、石垣が天守閣と南曲輪(現在、旧市立図書館・郷土文化館のある場所)しかなく、水堀も整備されていません。
また、建物も天守などや城米曲輪の蔵が描かれているだけです。
そのほか、三の丸の虎口(城の出入口)は構えがなく、外郭の山王口、板橋口は改造される以前の形です。
時代は慶長19年(1614)の大久保氏失脚以後から寛永9年(1632)の稲葉氏入城までの間のものと思われます。
なお、写本は3点あり、1点が天守閣に展示されています。
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