いのちを大切にする小田原
【令和7年3月6日開催】

 開催概要
開催日
令和7年3月6日(木)
場所
市役所3階 庁議室
参加者
グループホーム・小規模多機能連絡会 11名
テーマ
グループホーム・小規模多機能連絡会として活動するにあたっての現状と課題
グループホーム・小規模多機能連絡会11名と市長の写真
グループホーム・小規模多機能連絡会とは
小田原市内の介護事業所(認知症高齢者グループホーム※1、小規模多機能型居宅介護※2、看護小規模多機能型居宅介護※3)で構成される連絡会です。
認知症高齢者などができるかぎり住み慣れたまちで生活できるよう支援し、利用者本位の質の高い介護サービスを提供することを目的としています。連絡会主催による研修会のほか、認知症の方や家族、医療福祉関係者などと一緒にタスキをつなぎながら走るイベント「RUN伴(ランとも)」などを実施しています。
※1認知症の利用者を対象にした少人数の施設で、日常生活上の介護や、機能訓練などを行います。
※2施設への通所を中心として、短期間の宿泊や家庭への訪問を組み合わせて、複合的なサービスを行います。
※3小規模多機能型居宅介護と訪問看護を組み合わせ、利用者が住み慣れた地域で、介護と看護を一体的に行います。
今回は、グループホーム・小規模多機能連絡会から、11名の方にご参加いただきました。

「グループホーム・小規模多機能連絡会として活動するにあたっての現状と課題」
参加者の皆さんから出たご意見 

懇談会写真
「小規模多機能型居宅介護」の知名度の低さ
・近隣住民の方でも「小規模多機能って何ですか?」と仰る方は多い。居宅のケアマネージャーを含め、地域に浸透していない実感がある。
・グループホームではなく、老人ホームと思い込んでいる方が多い。
・小規模多機能を紹介する場が少ない。制度上の問題もあるとは思うが、行政の窓口等で紹介できるようになると良い。
・これまでにもイベント等を行い、施設について知ってもらえる機会を増やそうとしたが、コロナの問題もあり、高齢者との密接な関係が築きにくい状況が続いている。
懇談会写真
地域とどう繋がっていくか
・どう地域と繋がっていくかということは力を注いで取組んでいきたいと思っている。地域の方にとって介護事業所はまだまだ敷居が高い状況。用がなくともふらっと足を運んでもらえるような環境作りを行っていきたい。
・地域の交流スペースを作ることをはじめ、回覧を行うことや、事業所でお買い物バスを運営して地域の方に使っていただく等の手段はとっているが、地域との繋がりにはまだまだ課題が多い。
・行政から「地域とこういった関わりをもってください」という指針が示されるといいなと思う。より具体的にどういったことをやっていかなければならない、という目標があると、地域の方への入り口が緩まって関わりを持ちやすくなるのかなと思う。
懇談会写真
災害時の対応についての不安
・災害が起こった時、地域の方々にどこまで助けていただけるかというのが不安である。
・我々は認知症の方を連れて避難するので、いざという時、きっと避難訓練中には起こらなかったことも起きると思う。特に夜間帯は人が少ないので、地域、行政の理解がないと避難はなかなか難しいと思う。
・介護施設を避難所にするという手も考えられるのではないか。
市長
【市長コメント】
大事な指摘だと思います。地域の方が「そこに移動が困難な高齢者の方がいる」と認識していないということは、災害時の対応で問題になるかと思います。それを行政から地域に呼びかけをしていく必要もあるでしょう。
懇談会写真
人材雇用について
・人材について、求人を打っても反応がない状態。基本構想に書いてあるとおり人口は減っていくと思うので、小田原市として介護の視点で魅力的な政策があれば人材が来てくれるのではないか。
市長
【市長から質問】
最近、市は「スケッター(有償ボランティア)」という制度を開始しました。こちらについて、どう思いますか?

※スケッターとは……レクリエーション、清掃、配膳・下膳、傾聴などのお手伝いを外注したい〈施設・事業所〉と、介護領域に関心がある〈地域住民〉をマッチングするサービスです。詳しくはこちら
懇談会写真
【団体からの反応】
・グループホームは職務柄「人間関係の塊」という側面があるので、新しい人がいると落ち着かないところはある。
・認知症の方しかいないグループホームで活動していただくには難しい部分があると思う。作業的な部分をお手伝いしてもらえるのはありがたい。認知症の方と接する部分は、認知症に対する知識に加えて、その方の個人的なところについてもある程度理解がないと難しい。
懇談会写真
介護における制度・仕組みについて
・要介護度は上がるだけでなく、下がることもある。支援が良ければ要介護度が下がることもあると思うが、要介護度が下がると報酬も下がる。良い介護を行う事業所への報酬が上がることはなく、そのために業務改善に至らない、という根本的な悪循環があると思う。先が見えるような形で、事業所全体で取組めるような方向性を行政とともに示すことができると良い。
・小規模多機能の事業所には、居宅と包括を介してでないと利用者さんが回ってこない。はじめから小規模多機能の事業所も選択肢に入るような仕組みを作ってもらいたい。
・夜間などはどうしても人手が少なくなる。もし夜間に救急搬送が必要になった際、事業所と救急隊が連携しやすいような体制があると、安心して働ける。
市長
【市長コメント】
介護のジャンルは行政や地域の方を巻き込んで課題解決していかないと立ち行かなくなってしまうと思っています。
こうして皆さんのようにチームを作って活動されていることはとてもありがたいことです。ぜひいろいろな課題を共有していただいて、我々行政も一緒になって動いていきたいと思います。

グループホーム・小規模多機能連絡会の活動に興味のある方は、高齢介護課(0465-33-1841)までお問い合わせください。

市長の日記から(抜粋)

夕刻、「市民と市長の懇談会」が開かれ、この日は市内の介護事業者で構成される「小田原市グループホーム・小規模多機能連絡会」の皆さん11名がご来庁、中身の濃い意見交換をさせて頂きました。地域にサポートの必要な高齢者が増え、様々なタイプの介護事業所がその受け皿として活躍されていますが、現場では介護人材の確保がたいへん難しくなっており、運営体制の維持にご苦労が絶えない様子が様々に語られました。一方、地域に存在するグループホームなどの高齢者施設は、地域の独居高齢者などを災害時に一時的に受け入れるなど、地域のために役立てることがある、地域の皆さんともっと連携交流を深めたい、とのお話も。1時間ではとても語り尽くせない現場からのお話に耳を傾けつつ、今後もさらに意見交換を重ね、支援のための政策作りに繋げねばとの思いを新たにしました。

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