市長の日記

市長の日記

2025年10月10日(金)

藻場再生活動、運動処方 ほか

 9日、台風22号は太平洋沖を東へ向かい、小田原では強い風が吹いたものの特段の被害などはありませんでした。すぐ後を追うように、同じような軌跡で台風23号が来るようですが、3連休の諸行事に影響が無いことを祈ります。

 強い風が吹き、海が大シケとなっている中、江之浦漁港へ。「市民と市長の懇談会」として、江之浦を拠点に海中の藻場再生に取り組んでいる皆さんと、現状について課題を共有し、藻場再生に向けた活動をご紹介頂くと共に、今後に向けて取り組むべきことなどについて意見交換を行いました。参加されたのは、漁師である野瀬晃治さんを代表として活動している「小田原藻場再生活動組織」の構成員の皆さん。活動の母体とも言える小田原市漁業協同組合の高橋組合長も同席頂きました。
 海水温の上昇などに加え、2019年の台風19号による被害、その後のブダイやウニによる食害などで、かつての豊かな海藻の森を失っている小田原の近海の海底。豊かな藻場を取り戻すことは漁業にも大きく貢献するため、その再生に懸命に取り組まれています。
 活動では、コンクリートの台座の上に金属製のカゴを組み立て、その中に胞子を飛ばすカジメ(海藻の一種)を入れて海中に設置、食害生物から守りながら周辺への藻場の拡大を目指しています。国・県・市からも補助を行い、この活動を支援しており、一部藻場再生の兆しも見え始めていますが、まだ時間はかかりそう。引き続き、市としても全面的に応援していく予定です。
江之浦海業センターにて、藻場再生活動組織の皆さんと江之浦海業センターにて、藻場再生活動組織の皆さんと
台風22号の強風で大シケの海をバックに台風22号の強風で大シケの海をバックに
 下中の沼代地区で代々柑橘農業を営んでいる「あきさわ園」の秋澤史隆さんと、愛知県豊田市で「互いの森プロジェクト」という活動に取り組む(一社)日本福祉協議機構の中山敬博さんらがご来室。廃村寸前の農村の復興と、遊休農地の活用、そこでの農福連携など地域循環型の活動が展開されている「互いの森」に触発を受け、下中でも同様の取り組みを考えていきたいとのお話を伺いました。小田原でも農家の高齢化と担い手不足が深刻化し、かつて栄えた柑橘や梅などの樹園地の荒廃が急速に進んでいます。今後、環境再生プロジェクトなどの導入を市としても進めていく考えであり、こうしたチャレンジにぜひ一緒に取り組んでいきたいと考えています。
「互いの森」について、秋澤さん、中山さんらと意見交換「互いの森」について、秋澤さん、中山さんらと意見交換
 午後、小田原市・小田原医師会・常葉大学による事業連携協定の締結式が行われました。取り組むのは、「運動処方による地域の健康課題解決」です。「運動処方」とは、文字通り「運動を薬のように処方する」ことで、健康スポーツ医が一人一人の体力や健康状態に応じて「運動処方箋」を発行し、運動施設と連携して効果的かつ安全に運動を実践し、健康状態の改善や維持を進める仕組み。市内に多数存在する民間運動施設と連携し、医師会と常葉大学の協力を得て、まずはモデル事業の立ち上げから着手していきます。全国的にも先進的な事例であり、誰もが取り組める「運動」による健康づくりへの機運や市民意識を高めていくことに繋げたいと考えています。
「運動処方」に関して、小田原医師会・常葉大学と協定締結「運動処方」に関して、小田原医師会・常葉大学と協定締結
 夕刻には、小学生男子のソフトボールチーム「西湘」が、関東大会での優勝報告に来てくれました。春の全国大会出場前に報告に来てくれたときと比べ、ひとまわり逞しく、背も伸びており、選手たちの成長を感じました。6年生最後の大会を優勝で飾ることができたことは何より。中学校に進んでも、この経験を糧に大きく成長してほしいと、祝勝と激励の言葉を贈りました。
ソフトボールチーム「西湘」の皆さんと、優勝を祝してソフトボールチーム「西湘」の皆さんと、優勝を祝して

2025/10/10 12:46 | 未分類

 

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