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2016年11月18日(金)

「夢見遊山いたばし見聞楽」人生初!寄木細工体験

 私が小田原で住んでみたい地区の一つでもある板橋の催事にお邪魔させていただきました。板橋は明治時代以降、財界人の別邸が多く建てられ、美しい庭園や建物が今も残されています。旧東海道の通りは、ノスタルジックな雰囲気を感じられる素敵なところです。

 今回で15回目となる「夢見遊山いたばし見聞楽」は、「電力王」と呼ばれた実業家・松永安左ヱ門(耳庵)が各界の名士を招いて開催していた園遊会にちなんだ催事だそうです。

 私は、お囃子の演奏、講演会「松永耳庵と田舎家」、「寄木細工体験」を楽しみましたが、他にも板橋お寺めぐりやオカリナのコンサート、また松永記念館茶会も開催されていました。

 当日の朝一番から始まる子供達の祭囃子演奏を聞きたいと思い、玄関を出ると、少し肌寒いですが心地よい秋風が感じられました。澄んだ青空にも恵まれました。祭囃子の演奏会場は、松永記念館の向かいの香林寺さんの前です。開始時間より少し遅れて準備が整い、子供達が少し緊張した面持ちで舞台に立つと、地元の方達の暖かい拍手とともに祭囃子の音色が秋空に広がりました。

 時間いっぱいまで祭囃子を聞いた後、足早にOTA MOKKOさん(板橋597)に向かいます。これから人生初体験となる寄木細工体験の始まりです。

 寄木細工体験は、OTA MOKKOさんの工房の中庭で行われました。

 このワークショップは今年からの初めての試みということです。このような伝統の技能に触れることができる催しは、是非とも来年以降も続けていただきたいな、と思います。

 今回の体験では、箸置きを2個作ります。OTA MOKKOさんのご好意により、お箸も一膳ご用意いただきました。それでは早速、匠の世界に足を踏み入れたいと思います。

 

 箸置きは約1cmのサイコロ状の木材を接着剤でつなげていきます。箸置き作りは、思っていたより、手間と工数がかかることが実感できました。

 

①自分好みの木材を選ぶ

 木材の種類は約20種類はあったように記憶しています。

 私は、その中から色の濃淡を鮮明にするために「にがき」「ローズウッド」「きはだ」「セラウッド」「あかぎ」を選びました。太田さんの説明では、寄木に使う木材は、天然の色で着色などは一切されていないそうです。

②選んだ木材を組み合わせる

 この手順はセンスが問われるところです。木目と色合いのバランスを意識しながら、木の材質(硬さ)も考慮しなければなりません。なぜなら、硬い木を中心に配置すると⑤の作業が大変になるからだそうです。なるほど!

③接着剤で結合する&バンドで固定

 接着剤が乾かないように手早く接着剤を結合部分に塗り、結合していきます。

 ここでも注意しないといけないことがあります。接着作業に集中している間に、仮組みした木材がバラバラになっていることがあります。そうなると木材をどう組み合わせていたかなかなか思い出せません。私以外にも何名かの方も同じ経験をされていました。私の経験から、仮組みした木材は、作業スペースから少し離した方が良いと思います。

④接着剤がはみ出た部分と表面を磨く

 接着剤がある程度乾いてきたらバンドを外し。木材間からはみ出た接着剤や木材の表面を紙ヤスリで削っていきます。少し手間は掛かりますが、角の面取りをすると全体的に丸みを帯びて優しい形状になるので、時間があれば、この作業はオススメです。

 

⑤箸を置く中心に窪みを作る

 

⑥光沢塗料を塗る

 完成!!自分で作ったものには、やはり愛着が湧きました。これから大事に使っていきたいと思います。

 今回の体験では、私を含め10名の参加者がいらっしゃいましたが、一つのテーブルで和気藹々と楽しく作れたのがとても印象的でした。また、完成した皆さんの箸置きを見ると作風がまさに十人十色!感心して眺めているうちにあっという間に終了の時間となりました。

 今回は工房や工房横にあるショップを時間をかけてみることができなかったので、近々、改めてお邪魔したいと思います。(とっきー記)

2016/11/18 10:54 | なりわい

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