無形民俗文化財・曽我別所の寿獅子舞
曽我別所の寿獅子舞(市指定 平成10年8月1日)
【保存会名】 寿獅子舞保存会
【所 在】 曽我別所
【概 説】
■寿獅子舞の由来
獅子舞は大別すると、一人立ち獅子舞と二人立ち獅子舞に分かれますが、「曽我の獅子舞」は一人立ちの方で、関東・東北にこの形が多く伝承されています。この獅子舞は江戸時代から伝わっている「はや獅子舞」の系統で、横浜地方で盛んに行われたものですが、西湘地方では曽我別所だけに伝わるとても貴重な芸能です。
地元の民俗学者の西海賢二先生のお話によると、久野に住んでいた傀儡の舞太夫から伝授されたとのことです。当時から氏子の無病息災と悪魔を払い豊年を祈願する舞として、郷社宗我神社に奉納され、
代々村の長によって伝承されてきましたが、昭和になってから次第に
衰退し始め、特に戦争中は全く中断して、お囃子と獅子頭だけが残り
ました。
(曽我別所寿獅子舞保存会結成五十周年記念「寿獅子舞」より)
■獅子舞の復活
終戦直後の昭和22年のこと、全国的に素人演芸が流行した時、たまたま別所に戦争中から疎開していた人の仲介で、獅子舞の名人と言われた「ちゃら平」先生が、当地に江戸時代から伝承されてきた「曽我ばやし」に舞と振付けをし、更に歌舞伎役者の「桜川梅丸」師匠が、「ヒョットコ踊り」と「馬鹿ばやし」を取り入れ、獅子頭も従来の二人立ちから一人立ちとなって復活したのが現在の獅子舞です。