絵画・紙本着色 西洋童子像
指定種別
市指定有形文化財 絵画
指定年月日
平成21年3月30日
所在地
小田原市国府津2038 寳金剛寺
所有者
小田原市国府津2038 宗教法人 寳金剛寺
数量
1幅
内容
紙本着色 縦65.9cm × 横31.2cm
桃山時代から江戸時代初期にかけて流行を見た初期洋風絵画の一つです。これらの原本はキリシタン隆昌期にセミナリオなどで描かれ、禁制までの間、少なからず流行がありました。
本作は岩絵具で和紙に描かれており、日本人絵師が描いたものと考えられます。図柄は修道服姿の西洋童子像で、足元には犬が戯れています。このような初期西洋風俗画は作例が全国的にも少なく、小田原でも唯一のものです。
江戸時代に嫌疑を免れるため、寺院に寄進されたと言われていますが、本図も詳しい伝来は不明なものの、「稚児文殊像」として伝えられてきました。
指定理由
桃山期から江戸初期にかけて流行した初期洋風画の一つで、日本人絵師が和紙に描いたものと考えられます。このような初期西洋風俗画は、全国的にも作例が少なく、小田原でも唯一のものであり、貴重な資料です。
参考文献
- 「國府津山 寳金剛寺」
- 「神戸市立博物館30周年記念特別展 南蛮美術の光と影 泰西王侯騎馬図屏風の謎」
- 「おだわらー歴史と文化ー10号」『<調査報告>国府津山寳金剛寺の中近世絵画』