絵画・千手観音二十八部衆像
所有 | 栄町4−3−3 本源寺 |
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所在 | 栄町4−3−3 本源寺 |
形状 | 絹本着色 軸装 縦130.0cm 横68.6cm 室町時代前半(15世紀頃) |
概説
十一面四十二臂を持ち、眷属に二十八部衆のほか風神雷神を配すという、千手観音としては典型的な図像をとります。
小田原市域における中世期に遡る仏画としては、報身寺の阿弥陀来迎図(国重文)に次ぐ古例になります。伝統的な仏画描法をよくふまえ、優秀な作例と言えます。
伝来も小田原の歴史に深く関わり、箱書きからは、小田原藩主大久保忠隣の所持したもので、元禄9年(1696)に石川憲之が当寺へ寄進したことが知られています。
本源寺自体が美濃加納に大久保氏によって建立された寺で、小田原に移って以降も大久保氏内庵の一つでありました。近世大久保氏の信仰を知る上でも、貴重な作例といえます。