古文書・津田家文書
所有 | 個人 |
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所在 | 小田原市立中央図書館 |
形状 | 近世文書19点、近代文書89点 |
概要
京紺屋藤兵衛と呼ばれた津田家は、すでに、江戸時代初めに津田姓を名乗っており、紺屋職は、古く大森氏時代の文安年間(1444~49)にさかのぼると伝えられています。
『新編相模風土記稿』によれば、同家の祖先は、信州中島に住み、中島姓を名乗っていましたが、当時の当主が上杉禅秀の乱の時、上杉禅秀方に組し、討ち死にしました。その息子が津田織部某に預けられ、のちに、津田家の養子となり津田姓を名乗りはじめました。
その後、大森氏頼に属して小田原に住み、北条早雲によって、板橋の地に屋敷を与えられ、染工になったと記しています。
北条氏の時代には、関八州の職頭に任ぜられていて、伊豆・相模両国の藍瓶役徴収の権利を、北条家代々の当主より保証されていたことを証明する文書が6点あったことがわかります。
本文書の中には、前期大久保氏のころ「切米50俵」を支給され、「御城御細工」を弟子と共に勤めていたことや藩領内の紺屋頭としての特権を語る文書があります。
本文書は、北条氏時代のものは失われていますが、江戸時代から引き続いて営業を続けた染物業関係の史料を含んでいて、小田原地方の染物業を知る上で大変貴重です。
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