古文書・北条氏文書(虎ノ朱印文書)10月11日付(年未詳)
所有 | 小田原市 |
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所在 | 小田原市立中央図書館 |
形状 | 横64.8cm 縦30.8cm |
概説
永禄11年(1568)武田信玄は、駿河に進入して今川氏真を攻撃しました。このことから北条氏政は、信玄との和約が破れたものとし、氏真援助のため翌12年1月、駿河に攻め入りました。
しかし、10月信玄の軍勢は、北条氏の領国の各地から進入し、その一軍は、小田原城下に攻め入り、風祭付近の民家を焼き払ったほか、愛甲郡三増峠で勝利を収め、甲州に引き揚げました。
この文書の冒頭に記されている「今度甲州衆越山」とは、甲州武田軍の進攻をさしており、北条氏が非常時に際して、動員令を家臣団にあて発令したことを示しています。この文書は、家臣大藤式部丞にあてたもので、召し連れる足軽、その他の兵力が定められている軍役と比べ、どれだけ相違しているかを示しています。さらに、その召し連れた兵士の様子を見ると、武者のくせに顔を布で包んで、雑人のようで見苦しいものがあるので、今後は皮の笠をかぶれ、などと指令しています。
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