
冒頭のモーツァルトの、キラキラ星の主題による変奏曲は、園田さんのこのリサイタルへの思いが緊張に現われたのか、少し重たいキラキラ星で弾き始められました。ご自身の書かれたプログラムノート(曲目解説)に、「それだけで純粋に美しい」とされたモーツァルトの音楽は、それ故に、演奏者のその瞬間の心の在り様を鏡のように写すのかも知れません。
園田さんは今回のプログラムノートを、ご自分で書かれています。園田さんのプログラムノートは、各曲の背景と園田さんの思いが込められていて、それを読むだけでも楽しくなります。実は、プログラムノートをご自身で書かれることは、その内容と演奏を両立しなければならないという大変なことで、園田さんの意気込みが伝わってきます。