小田原もあ展「三次元の蟻は垣根を超える」まずタイトルの意味するところを考えたくなった。「三」が漢字である。なぜ漢字にしたのか。「3次元」とはどう違うのか。蟻はもともと2次元か。「2次元の蟻」は垣根を超えられないのか。夏の暑い日、働き蟻が列になって塀を登っている。彼らは「2」次元の蟻か「三」次元の蟻か。「垣根」の向こうは他人の庭か、それとも見知らぬ世界か。自らを「三次元の蟻」に例え、なかなか「垣根」を超えられない苛立ちか、あるいは「垣根」を超えることのできる自負の表現か。などど、くだらないことを考えるより作品展を訪ねようと、10月11日最終日に小田原は堀之内の「すどう美術館」へ行った。工芸・漆器・陶器・鋳物・装具・装飾・絵画・彫刻など20人の若手作家の作品展「のびゆく予感」だ。