小田原市
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主催の猪股典子さんは小田原のご出身で旧本町小学校、城山中学校を経て北鎌倉女子学園高校音楽科、東京音楽大学オペラ科卒業、同研究科修了。読売新人演奏会や神奈川オペラフェスティバルに出演されるなど活躍してこられました。
このコンサートは、これまでお住いだった名古屋で開催されていたそうですが、このたび小田原に帰郷され、記念すべき第20回目を小田原市民会館で開催されました。
コンサートは3部構成で、第1部は猪股さんと娘の恵さんによるピアノと歌、喜歌劇。表情豊かで華のある典子さんの歌声、恵さんの確かなピアノで早くも心が満たされました。
第2部は「童謡唱歌を歌う会」に参加のみなさん17名がステージに立ち、小田原ゆかりの作詞家である薮田義雄の「ぎんなん」、北原白秋の「あめふり」「ゆりかごの歌」「兎の電報」「砂山」を続けて歌唱。第2部フィナーレの「ふるさと」は会場の聴衆も一緒に歌いました。
第3部は未来を担う子どもたちのピアノやバイオリン演奏があり、1時間半があっという間でした。
北原白秋や薮田義雄が住み、作品を生んだ小田原。ご自分が生まれ育ち、たくさんの人とのご縁がある小田原。多くの思い出を作ってくれた小田原市民会館。猪股さんはしきりに「小田原は素晴らしい」とおっしゃっていて、会場の方々もうれしい心持になったことと思います。
入場者はクチコミで130名を超えたとのこと、平日午後のコンサートはこれからの時代さらに活気づく予感がします。また、2011年以降のコンサートで実施なさっている「桜ライン311」(*)募金にも多くの方が善意を寄せていました。
このような大勢の人が参加する手づくりのあったかいコンサートが、もっともっとたくさん開催されるのが文化的な街なのではと思いました。 (記 じんちゃん)
*桜ライン311
岩手県陸前高田市内約170kmに渡る津波到達ラインに10mおきに桜を植樹し、ラインに沿った桜並木を作ることで、後世の人々に津波の恐れがあるときにはその並木より上に避難するよう伝承していく活動をしている。2011年に任意団体として発足して2回、2012年秋からは特定非営利活動法人として植樹会を行い、これまでに陸前高田市内に832本の苗木を植樹。現在も春と秋の植樹を基本軸とした活動を行っている。
2017/04/07 15:59 | 音楽
文化レポーター
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