彫刻・泉蔵院の十一面観音立像
所有 | 下大井268 泉蔵院 |
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所在 | 下大井268 泉蔵院 |
形状 | 一木造 像高 160cm 台座高 37cm |
概説
この像の頭部には、宝髪のほか頂点に仏面を含み11個の化仏(衆生を救うため姿を変えた仏)が作られていますが、後補された形跡があるほか、左側の一面が欠損しています。
眼は彫眼で、体部は全体に老朽化していて、後補の部分が多く、衣文線も明確ではありませんが、薄肉彫りで簡素です。
この像の特色は、早川の真福寺の聖観音像と作風が同じ地方仏で、原型が良く保たれています。この地域における地方仏師が制作した藤原時代(894年~約300年)様式の仏像としては、価値の高いものといえます。制作年代は藤原末期と考えられます。