
昨年9月のオープン以来、音楽演劇芸術等、様々な公演が続く三の丸ホールで、待望の「柳家三三小田原落語会初春公演」が開催されます。ふるさと大使でもある三三師匠は、常に同世代のトップを走り続ける落語家です。この公演を歓迎して、話芸が好きで浪曲会の企画もする文化レポーターの私、備堂能満が、昔の寄席の若い衆になりきって、呼び込みの文句を用意してみました。では、題して、
相州小田原語り道、諸芸往来の東海道。
講談落語浪曲と話芸一推しの勝手連が、
「柳家三三小田原落語会初春公演」に寄せる歓迎呼込みの始終。
先ずは、お馴染み、虎造節で。
旅行けば 相模の国の 小田原の 一筋伸び行く 東海道
道に沿いたる 街並みの 城に向かいて そびゆるは
黒鉄 雄々しき その姿 これぞ三の丸のホールでぇーすぅ。
さあさ、そこなる皆様方よ。
いよいよ如月五日は柳家三三の落語会の開催だぁ。
ご当地小田原出身の三三師匠。
前座、小多けで始めた落語会も、谷津の公民館から二ツ目、真打と出世を重ね、
市民会館は小ホール、大ホールへと昇りゆき、大いに地元の衆を喜ばせ
落語世界の真ん中で耳の肥えたファンもうならせる、クールでおちゃめなミミちゃんが、
ああ、ついにここ小田原三の丸ホールに御出馬だぁ。
このホール、めでたき演芸の杮落としは、ゲストもすごいよ、華やかよー。
百年に一人とうたわれる講談界の昇り龍、一騎当千の神田伯山。
師匠との相性もバッチリ、共演重ねる姉さんたちは長唄三味線のスクイーズ☆ハジキーズ。
まだまだあるよー、お聴きなさい。
この落語会のために特注特設、寄席文字の橘右楽師匠も太鼓判、
スペシャルな寄席囲いもご用意だぁ。
※注釈
小多け(こたけ)
三三師匠は、平成5年3月に柳家小三治に入門。
同年5月に楽屋入りし、前座名「小多け」を師匠よりもらう。
ミミちゃん
三三師匠の愛称
演芸の杮(こけら)落とし
本公演は、演芸部門での杮落としとなります。小田原三の丸ホールの杮落とし公演(新築/改築した劇場で初めて演じられる催し)は、2021年9月に行った三番叟「神秘域(かみひそみいき)」でした。
橘右楽師匠
橘流寄席文字書家。寄席舞台等の歴史にも見識が深く、今回の「寄席囲い」の監修を行っていただきました。