市長コラム

2023年11月17日(金)

市長コラム(令和5年11月17日)「海外展開マーケティング事業」

 「世界が憧れるまち"小田原"」の実現に向けた取組のひとつとして、小田原の「ものづくり」を世界に発信するため、10月28日と29日にアメリカ・カリフォルニア州のサンフランシスコ・シリコンバレーで期間限定のポップアップストア(期間限定ショップ)を開催しました。
 海外への渡航は、視察や姉妹都市交流といった目的が多いですが、イベント事業を開催する新たな挑戦です。 サンフランシスコ・シリコンバレーは、IT企業を中心に世界規模のテック企業が集積し、様々な国の方が集まり、経済活動が活発なアメリカの中で最もチャレンジ精神が尊重されている地です。

 28日の午前にサンフランシスコ国際空港に到着後、まずは、B-Bridge International,Inc.の桝本博之CEOの案内でスタンフォード大学キャンパスへ行き、同大学で学んだ後に人材育成を行うD-Compass社を起業された玉巻秀規さんと石川俊平さんにお会いして、海外から見た日本の現状や日米の教育環境の違い、人材育成のポイントなどについて意見交換しました。
 おふたりの日本への熱い思い、自分の経験を礎に、後に続く若者に伝えたい、育てたいという強い思いを感じ、共感を覚えました。
 その後、アップル本社へと向かい、神奈川県出身エンジニアである秋場寛氏とお会いし、世界屈指の企業で働く日本人エンジニアに、現在の日本の立ち位置、その中で日本人が活躍するために必要なことなどについて意見を伺いました。
 お会いした皆さんからは、真剣に日本のことを考え、日本を良くしたい、日本のために役に立ちたいとの思いが強く伝わってきました。
 日本をアメリカから熱い思いで見つめる皆さんとお会いした後、ポップアップストアの会場に到着し、展示状況などを確認したのち来場者と交流しました。
 小田原でつくられた木製品や風鈴、提灯などが、丁寧に展示されている様は誇らしく思えるとともに、この事業に参加していただいた市内事業者の薗部弘太郎さんと富岡優太さんが、来場者と積極的に話して木製品をアピールしていた様子に嬉しさを感じました。
 1日目の最後は、会場を含めたジャパンタウンと呼ばれるエリア内の事業者さんを回り、小田原のPRをしました。

 2日目の29日は、ポップアップストアのオープンの時間にセレモニーを行いました。テープカットには、私の他、桝本CEO、JETROサンフランシスコ所長の林揚哲さん、会場となったホテルカブキのウィルマ―・クアドラさんの4人が参加しました。
 また、セレモニーには、投資家の愛宕翔太さん、投資アナリストの周佐康子さん、教員のMiwa Fujisakaさんなど、現地の日本ゆかりの方も駆けつけてくれました。
 無事にテープカットを終え、来場者に小田原のものづくりをPRする時間を過ごした後は、桝本CEOの案内でジャパンタウン内の関係者とお会いしました。 
 JETROのディレクターの芦崎暢さんやジャパンタウンで雑貨店や日本食を扱う事業者とお会いし、小田原のものづくり文化と食文化などについて発信・意見交換を行いました。
 サンフランシスコ・シリコンバレーでの2日間の滞在において、小田原が誇る地場産品が世界で通用することを改めて実感することができました。ご来場いただいた方から、職人の優れた技術や製品のクオリティの高さに感嘆する声を多くいただき、その魅力を再確認することができました。
 
 一方で、価値を理解していただくためには、高度な技術を必要とする作業工程を説明することやものづくりに対する深い思いを伝えることが大切であり、また、従来のものづくりを尊重しながら、その土地のニーズに合った商品を新たに開発する必要があることなど、課題も見えてきました。

 今回、一緒に渡米していただいた事業者の方からも、「直接現地の人と会話をして反応を見ることができて良い刺激となり重要な一歩を踏み出せた」、「実際に現地に来たことで得られたものは非常に大きく、貴重な経験になった」などの感想をいただき、海外への展開には大きな可能性を秘めていることを再認識しました。

2023/11/17 14:25 | 未分類

 
 

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