市長の日記

市長の日記

2024年09月05日(木)

災害現場視察  

 4日、午前中は以前から予約してあった人間ドックへ。例年2月頃に行っていたのですが、市長選挙があったため先延ばしになっていました。ここ数年は、ミナカにある小田原箱根検診クリニックでの受診。近いので、とても助かります。過酷な農作業などに明け暮れていた退任中から生活リズムなどはガラリと変わったものの、各数値に大きな変化はなく安堵。ただ、だいぶスリムになっていた腹囲がリバウンドしているのが、やや残念でした・・・。

 午後からは複数の打ち合わせや来客対応を済ませた後、大雨で被害を受けたいくつかの現場へ視察に。
 国府津駅北側の山から流れ出ている唐沢川では、大規模な法面崩壊が起きており、そこからの大量の土砂が河道に流れ込み、平時には高さ2~3mあった護岸ブロックを埋め尽くしていました。また、土砂とともに流れてきた大量の樹木が河道を完全に塞いでおり、今後更なる出水によりここがダム化する恐れがあります。川の中の管理は市の担当ですが、県とも協力して急ぎ対策を講じる必要があります。
 沼代では、桜の馬場付近から小船方面へとつなぐ市道5094の路肩が崩落、10m近く下の農地にずり落ちてしまいました。ここは相当大きな規模での擁壁再構築が必要です。沼代の住民の皆さんにとっては重要な生活道路でもあり、早期の復旧が必要ですが、しばらく時間がかかりそうです。
 曽我では、令和3年の集中豪雨で被災した傷跡が癒える間もなく、再び同じような場所で土砂災害が発生していました。曽我大沢の杉崎さんの柑橘園内の2か所で崩落。3年前の土砂災害後に再構築した擁壁などは無事でしたが、近いところからの崩落でした。曽我岸では、細い農道が崩落、その上流部には砂防堰堤が整備されていますが、大雨により、集落に濁流が流れ込んでいたようです。

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2024/09/05 11:20 | 未分類

2024年09月04日(水)

広報の在り方、決算審査 ほか

 大雨による市内各所の被災個所への対応について、3日に技術系職員を擁する各部(経済部、建設部、上下水道局など)が協議。特に対応すべき案件の多い経済部農政課に対し、都市部や上下水道局から経験のある職員が応援に入ることで、復旧を急ぎ進めていくこととなりました。市役所内では平素より技術系職員の不足感が強く、各部とも業務のやりくりに苦労している中なのですが、この緊急事態の中で、お互いの窮状を理解し力を合わせていこうとする職員たちの動きを、たいへん心強く思います。加えて、神奈川県土地改良事業団体連合会など外部の専門家の皆さんからも支援も頂けるとのこと。ありがたいです。

 3日、午前中に広報企画委員会を開催。小田原市の広報活動の基本方針や、今年度に広報すべき重点テーマなどについて、理事者(市長、副市長、教育長、理事など)と議論し確認する場です。市としてどのようなスタンスで広報活動に取り組むのか、どの媒体にどのような役割を持たせるのか、各政策分野で特に市民に伝えるべき事業や取り組みは何かなど、闊達な意見交換ができました。
 市の広報体制については、広報おだわらの紙面の使い方、民間広報媒体の使い方、報道各社との関係性などにおいて様々な問題が指摘されてきました。そうしたことの適正化はすでに進みつつありますが、今後さらに方針等を明確にして体制を整えていくことになります。

 午後、監査委員の皆さんから、令和5年度の決算審査等に関する意見書の概要について説明を受けました。監査委員は、税理士の近藤さん、市議会から加藤議員、一昨日議会で選任されたばかりの元市理事・山崎さんの3名。詳細は割愛しますが、全般として財政の健全性は保たれているものの、経常収支比率や財政力指数の推移から、今後の財政運営には十分注意が必要とのこと。競輪や天守閣会計などでは収入の向上などがみられる反面、国民健康保険などについては厳しい状況であること、開設後10年を迎える地下街の運営についての改革など、複数の重要なご指摘も。今後、公共施設や各種社会インフラの老朽化対策などが目白押しとなること、人口減少や高齢化社会に伴う影響が避けがたいことなどからも、中長期も見据えた健全な財政運営に十分な配慮が必要です。

 夕刻、「ヤッホー国府津村役場」の皆さんが訪問してくださいました。「国府津のことを好きな人が集い、国府津の自然やまち並み、名産品や商店街、人のつながりなどを生かしながら、国府津を楽しくする活動」を2021年度から行っている皆さんで、まち歩きツアーや「みかんまつり」の企画、桜の花摘み体験、活動の広報、山の再生などを、国府津内外に住んで暮らしや仕事を営む皆さんが主体的に取り組んでおられます。この日も、会長の古谷友子さん(レディスファッション店を経営)をはじめ、駅前のパン屋さん、商店会の魚屋さん、お茶屋さん、保育園、ライター、デザイナー、子育て中のお母さんなど、元気な皆さんから笑顔いっぱいの活動報告を頂きました。
 地域に暮らす皆さんが、自分たちの街をフィールドに、街の魅力を育て、人がつながり、子どもからお年寄りまでが楽しく元気に暮らせ、お互いを支えたり励ましたりできるまちの姿として、「ヤッホー」の皆さんは素晴らしいお手本を示してくれています。秋のイベントには私も参加予定、楽しみです!

2024/09/04 11:15 | 未分類

2024年09月03日(火)

災害復旧に向けて

 2日、小田原市議会9月定例会が開会。9月24日までの本会議での質疑に続いて、令和5年度の決算審査が行われ、10月7日までの長丁場となります。私のマニフェスト関連の質疑が多かった6月定例会に比べると、様々な市政課題に議論が展開することになりそうです。その中でも、やはり災害対策への質問が多く寄せられており、今回の災害に伴う復旧活動に没頭することになる防災部には負担がかかりそうです。

 午後、第3回目の災害対策本部を開催。建設部、都市部、経済部(特に農政課)、公営事業部(競輪場)をはじめ、災害対応に関わった各部局長らを招集、市内での被害状況の細かな確認と、これらの復旧に向けた作業および庁内連携等について確認、指示を行いました。特に被害が多かったのは、観測史上最大の雨を受け止めた地盤の崩落にまつわるもので、城山の家屋倒壊、沼代の農道の路肩崩落、ほか数十か所におよぶ農地や斜面の崩落、用排水路の損壊など。
 29日から1日にかけて、消防団による水防対策、小田原市土木建設協同組合等による応急復旧、市職員による直営での復旧などが既に行われていますが、まだ数多くの現場が残っています。民間の皆さんのお力を最大限お借りしながら、市職員の中でも部局を超えた連携体制のもと、通常業務に優先して災害復旧に取り組むことになります。朝一番で県西地域県政総合センターの柳瀬所長に架電、災害復旧への支援をお願いし、「全力でバックアップします」との力強い応援の言葉も頂きました。
 この日は災害復旧に絞った会議となりましたが、今回の一連の対応の中で、避難所開設、市民への情報発信、情報共有、庁内体制、外部との連携など、今後に向けたいくつかの課題も見えてきました。目前の災害復旧に取り組みながら、こうした課題を一つずつチェックし、今シーズンあと何度かは来るであろう台風へ、しっかりと備えたいと思います。

 台風本体の雨雲の影響が和らぎ、雨も小康状態となった1日の午後、2か所の催事に足を運びました。
 ひとつは、今年で20回目の節目を迎えた「外郎売の口上まつり」。江戸時代に2代目市川團十郎が歌舞伎の演目として創作、今日も市川家の歌舞伎十八番として演じられている「外郎売」は、小田原にとっての大切な文化資産。その顕彰や保存、地元文化への定着と発展を目指して2004年より活動を始められた「外郎売の口上研究会」の皆さんが主催。この日は、2歳から90歳まで、約100名もの皆さんが様々な演目で三の丸ホールのステージに立ち、「外郎売」の魅力を存分に表現してくださいました。
​​​​​​​ もう一つは、国内各地で大地の再生活動に取り組む矢野智徳さんの活動を記録した映画「杜人」の上映会と、矢野さんご自身による講演会。私は以前この映画は拝見していたので、矢野さんのお話を直接伺いたく、生涯学習センターけやきで拝聴、講演後に矢野さんと差し向かいでいろいろなお話をさせて頂きました。開発やまちづくりの過程で、自然が本来持つ水や空気の循環を断ち切ってきたことが、自然環境の衰弱化、近年の土砂災害の多発や震災による被害の甚大化に繋がっているとの考えから、各地の災害復旧や開発の現場で、自然の理にかなった土木工法やまちづくりの支援を行っておられます。今回の講演では、小田原という地のもつ可能性と課題について示唆に富むお話しいただき、そのお考えに大いに共感。今後も学ばせていただこうと思っています。

2024/09/03 10:55 | 未分類

2024年09月02日(月)

大雨対応 ほか

 9月に入りました。今朝は久しぶりに朝から青空。先週来続いていた台風10号余波の大雨対応、台風本体の雨への対応が、昨日でほぼ一段落。警戒レベル4の土砂災害警戒情報発表に伴い開設した避難所も、昨夜遅くの解除をもって閉鎖されました。また、本日午前中、大雨警報もようやく解除。避難所の開設に数日間ご対応頂いた各地域の皆さん、ローテーションを組んで各種対応にあたってきた配備職員や市民救援部の職員の皆さん、本当にお疲れさまでした。
 1日に2回目の災害対策本部会議を開催、市内各所の被害状況について情報が集まっている範囲で確認。規模は様々ですが、かなりの件数に上ります。これについては、本日午後に3回目の会議を開催して被害の軽重を確認し、市の事業の中でも優先順位を上げ、全庁体制で復旧に当たる予定です。  
 
 以下、先週のことで日記に掲載できていないことを記しておきます。
 8月29日、午前中は天候の具合を気にしつつ、各部局の正副部局長全員を集めての幹部会議を開催。9月定例会以降の諸事業推進を視野に、重要案件などの報告と意見交換がなされました。案件は、地域担当職員の配置を視野に入れた地域コミュニティ施策、脱炭素の推進に向けた再生可能エネルギー関連事業、財政の健全化に必要となる各種使用料及び手数料の見直しの進め方、国から地方創生関連交付金を得て実施している諸事業の効果検証。それぞれ意欲的に取り組まれている状況を心強く感じました。  
 また午後には、今後の市政運営の中でも大きな課題となる、ごみ処理の広域化について、箱根町・真鶴町・湯河原町の各首長らと協議。小田原市と3町のごみ処理のフローを、いずれは広域化(一本化)するという前提で、長年議論が続けられてきました。今後の施設整備にむけた率直な意見交換が行われました。  
 この日、市長室を訪ねて下さったのは2件の皆さん。  
 まず、この春に行われた全日本中学生女子ソフトボール大会で優勝した神奈川県チームに、小田原市から選抜され参加していた菊川瑞歩さん(鴨宮中3年)と白川結菜さん(酒匂中3年)のお2人が、優勝の報告に来てくれました。6戦を勝ち抜き、大阪府との決勝戦ではシーソーゲームをサヨナラ勝ちで制しての日本一。菊川さんは投手として、白川さんは野手・バッターとして、いずれも大活躍でした。お2人とも高校進学後もソフトボールを続けたいとのこと。更なる成長が楽しみです。  

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2024/09/02 12:27 | 未分類

2024年08月31日(土)

大雨対応

 先週末あたりから不規則に降るようになった雨は、29日から30日にかけて観測史上最大の記録的雨量を観測。市内各所で倒木、路肩崩落、斜面崩壊、住宅倒壊など、判明しているだけでも少なからぬ被害がすでに発生しています。小田原市では29日夕刻から、土砂災害が警戒される地区において避難所を開設するとともに、30日16時30分には災害対策本部を設置、職員らが所定の配備態勢に就いているところです。

台風10号の接近に伴う今回の小田原への影響は、水源部への大雨が少ないため主要河川の水位上昇が少なく済んでいる反面、南から入り込む湿った空気が伊豆半島にぶつかり次々に雨雲を形成、足柄平野から県央部の平地にて大量の雨をもたらし、市街地とその周縁の山裾で被害が多くなっています。市街地に集水域がある森戸川では、急激な水位上昇も見られたところです。

今日は小康状態となっていますが、夕方以降から明日にかけて台風本体の雨雲がかかる見込みで、すでに大量の水分を含んだ地盤が持ちこたえられるのか、非常に懸念されます。普段は水量の少ない小河川や用排水路でも急激に水位が上がる可能性があります。
周囲に急傾斜地や崖地、盛土による造成地、河川や用排水路などがあるお宅では、躊躇せず安全確保の行動をお願いします。危険性のある場所へは、特に今夕雨が降り出して以降は、決して近づかないように。
各種情報は市HPでも随時更新・掲載していきます。

2024/08/31 09:39 | 未分類

 

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