世界各国で盛り上がりを見せている「eスポーツ(electronic sports)」。近年日本でも注目されているこのeスポーツは、実際に体を動かすスポーツとは違い、ビデオゲームやコンピューターゲームなどを使って対戦する競技です。
日本における成長分野として、ゲーム産業だけでなく、様々な分野への経済効果が期待されており、小田原市では早くからこのeスポーツに注目。若年層を中心とした誘客促進を目的に新たな観光コンテンツとして、eスポーツ大会の開催などに取り組んできました。
R5.3.19「小田原eスポーツ2023〜春の陣〜」のようす
令和4年度は、お笑い芸人のTIM(ティーアイエム)さんが「小田原eスポーツアンバサダー」、いわゆる"宣伝大使"に就任いただき、本市の取組を市内外に広く発信しました。
eスポーツの特徴は、年齢や性別、障がいの有無に関係なく、インターネットの環境さえあれば場所にとらわれず参加し、楽しめること。本市ではこの特徴に着目し、若年層または観光分野だけに留めず、"福祉分野"に活用する新たな試みを始めました。
この試みにご協力いただいたのは、下府中地区社会福祉協議会が運営する、高齢者の介護予防や交流を目的とした「こんぱすたいむ」でのイベント。
7月13日(木)、川東タウンセンターマロニエにある「ふらっとマロニエ」にお集まりいただいた70代から80代の方に、人気ゲーム「太鼓の達人」を使用したeスポーツを体験してもらいました。
画面に流れてくるリズムにタイミングを合わせながら、太鼓とバチの専用コントローラーを使い、目と手を動かす様子は真剣そのもの。最初は戸惑いを見せていた皆さんでしたが、徐々に慣れてくると自然と笑顔がこぼれました。
参加した方からは、「初めてeスポーツを体験した。考えながら手を動かさなければいけないため難しかったが、楽しかった。認知予防にもなるのでは。」といった声や「純粋に楽しかったので、今後も続けてほしい。気軽に練習できる環境が欲しい。」といった声がありました。
ゲームに参加している人はもちろんのこと、周りで見ている人も一緒に手を動かしたり、隣同士で会話をしたりと新たなコミュニケーションが垣間見え、eスポーツを活用したシニア世代の交流促進やいきがい創出に期待できると手ごたえを感じました。
こうした取組のほか、もっと多くの人にeスポーツを体験してもらおうと、おだわらイノベーションラボ内に、eスポーツの練習や体験が無料でできる「e-zone」を昨年12月にオープンしました。
eスポーツに必要な機材一式を5台セット設置しています。毎週水曜日16時〜20時に予約不要で利用できますので、友達同士での練習など、自由に体験・練習してみてください。