(写真4)刀 銘 綱家作刀剣展と云っても、国宝級の名刀の展示会ではなく、展覧会題名に「小田原ゆかりの」と付いているように、室町時代から江戸時代に小田原相州で盛んだった刀剣が多数展示されています。「太刀(たち)」は、刃が下になるように展示されています。一方、「刀」は刃を上に向けて展示します。太刀は、平安時代まで実戦用でしたが、下賜品や 儀礼的贈答品、神社への奉納品としても制作され、豪華な拵(こしら)えが特徴です。太刀は、馬上での戦いに対応して刃を下にして腰に吊下げていました。一方、刀は刃を上にして腰帯に差していました。そのため刀掛台には、太刀は刃を下に、刀は刃を上にして置くようにしています。
会場入口すぐにある「太刀 銘 相州小田原住義助作」は、室町時代の作です(写真3)。