観光トピックス


「うたの生まれるまち 小田原」

海と山の豊かな自然に恵まれ、歴史と文化がまちに息づく小田原。

日常から離れて小さな発見や気付きのある旅。

旅のなかで心に留めるもの、心に浮かぶもの。

結晶のような旅の瞬間を携えていくひとつの物語をお届けします。

歌人が実際に小田原に訪れて書き下ろした「短歌」を添えて。

 

歌人:佐佐木 定綱

あらすじ

蝉しぐれの夏。
春ぶりに再訪して小田原の歴史をめぐる伊吹と隆平。
史実や人物の痕跡から今は亡き人々の営みを空想する二人。
熱心に見入る隆平に伊吹は自身の姿を重ねる。
隆平の子ども時代や仕事の話をするなかで、父としての姿しか知らなかった伊吹は、ひとりの人間としての隆平の姿を見つける。
段々心を許していき、初めて近くで撮らせてくれる伊吹。
思い立って隆平に秘密箱について尋ねる。

ロケ地 / 短歌

location :小田原古稀庵

短歌

光の⽷のような滝ありいくつもの夏の記憶を縫い上げてゆく

歌人からの一言

古稀庵は坂道の真ん中にある。
つまり⾼低差が激しい。
それを活かして庭内には川があり、そして滝がある。
古稀庵を作った⼭縣有朋はこの滝をつねに変化があると気に⼊ってよく眺めていたらしい。
私も滝のような汗を流してしばらく⾒⼊っていた。

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短歌

いくつかのことばを交わせば吊るされた⿂ひっそりうなずいている

歌人からの一言

しばらく⽣家の中に居ると、(暑すぎて休まないと出られなかった)同じく観光の初⽼の⼥性が⼊ってきた。
暑いですねぇ。などと他愛もない会話を少しだけ交わした。
囲炉裏に吊るされた⽊彫りの⿂がそれを聞いていた。
⼥性の⼦どもはブラジルで働いているらしい。

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短歌

⼊道雲と海を眺め⽴っている与⼀塚より⾶ぶ油蟬

歌人からの一言

⼩⽥原駅でレンタル⾃転⾞を借り、海辺を⾛ること約三⼗分。
全⾝汗だくになり、絶望的な⾓度の坂道を登った先にそれはある。
佐奈⽥霊社は美しく、佐奈⽥与⼀を祀_った与⼀塚がある。
そこからは相模湾と空を⼀望でき、絶景である。
絶望を乗り越えた先にはいつだって希望が待っている。
駐⾞場の⽅から⾏くと急勾配に海、東海道本線と、そのトンネルの三つを眺められる素晴らしいスポットがある。
是⾮⾒てほしい。

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location : 小田原古稀庵

短歌

ごった返す緑⾊らが犇めきて古稀庵じっとり蠢きており 

歌人からの一言

「⾃然主義的庭園」と⾔われあまり⼿をいれない⾃然の良さを⽣かした造りである。
真夏、まさに庭そのものが緑で溢れかえり、⽣き⽣きと⽣⻑をしているようだった。

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短歌

怯えたる声のミンミンゼミ聞こゆ古戦場までの⽯段くだる

歌人からの一言

佐奈⽥霊社は⼭である。
緑に囲まれ、まるで⼭全体が叫んでいるかのように蟬が鳴いている。
古戦場までの⽯段を下っていると、明らかにやる気のないミンミンゼミの声がする。
⽯橋⼭で佐奈⽥与⼀が戦死したのは⼋⽉⼆⼗三⽇と伝わる。
戦場で怯えていた名もなき兵はいただろうか。
戦場にこの異常な量の蟬の⾳は響いていただろうか。

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その他の短歌

⾜跡は光の中へ進みゆく ⼟間より⾒える⼩⽥原光る 二宮尊徳生家/尊徳記念館

歌人からの一言

⼆宮尊徳というよりは⼆宮⾦次郎と⾔ったほうがわかりやすいかもしれない。
⽴派な記念館の横に、復元された⽣家が建っている。
広い⼟間、座敷、囲炉裏、農耕具などを実際に中に⼊って⾒ることができる。
真夏の真昼だったこともあり、⽣家の中から⾒る外界は光り輝いていた。

 

その他の動画はこちら

生まれるまち小田原の画像です。

この情報に関するお問い合わせ先

経済部:観光課

電話番号:0465-33-1521

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