(写真1)近藤弘明「幻華」展 PartⅡ 昨年末の小田原・三の丸ホール展示室での『近藤弘明「幻華」展』PartⅠに続き、小田原板橋にある松永記念館にてPartⅡが開催されています(写真1)。松永記念館では、別館の1・2階展示室と隣接する本館の1・2階の4会場で絵画の展示が行われています(写真2)。池に面して左の建物が本館です。本館は昭和34年(1959)に松永耳庵自身が指図して建てられました。右の建物が別館で、展示室と事務所があります。別館の展示室にはガラス・ショーケースが設置されて、美術品を保護して展示ができます。本館の1階もショーケース展示ですが、2階では畳の和室にケースなしで屏風などが展示されていますので、近藤弘明の作品を間近に拝見することができます。
1階展示室の正面には、幅が2mもある「寂映」が掛かっています。昭和42年(1967)の作品で、第9回日本国際美術展に出品されました。中央下の白い華に目が行きますが、黒い岩肌の山を背景にした色とりどりに咲き乱れる華園に、蝶が舞い、月が上ります。宇宙の見知らぬ惑星に幻惑される世界が広がる近藤弘明の宇宙観を示す作品です。
別館を出て本館へ向かいましょう。別館の階段踊場から本館へ移動できます。