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2022年08月31日(水)

『ぐるり富士山』

 昨年9月に第一回が開催され、ユニークな企画で好評を博したグループ展「ぐるり富士山」のvol.2を初日に鑑賞してきた。

ギャラリーNEW新九郎で
 会場のギャラリーNEW新九郎は、有望な若手作家、高い評価を得て活躍する中堅ベテランの作家や海外の作家も紹介する、小田原で最も勢いのあるギャラリーだと思う。

この場所にあるからこそ
 大型商業施設の中にあって、気軽に行くことができる、このギャラリーには、銀座通りの書店の上階にあった旧ギャラリー新九郎とは別の趣と魅力がある。広域から車でやってくる人々、小田原を超えて、県央、湘南から、静岡県東部、伊豆の人たちまでに向けた発信力がある。 今回の作品展が成立したのは、この直前に展覧会を開催していたドイツの作家セラフィナ・レンツの小田原滞在制作時のコーディネーターの仲介によるという。ギャラリーNEW新九郎という場が、このような人を繋ぐ縁をつなぐネットワークとして膨らみ、その新たな出会いが作家たちの創作活動とそれを支える人々の大きな輪を作っている。

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2022/08/31 11:25 | 美術

2022年08月10日(水)

『三の丸ホールのおすすめスポット』

小田原三の丸ホール外観小田原三の丸ホール外観
文化レポーターの和田崇裕です。
昨年(2021年)9月の開館以来、様々な文化発信を展開している三の丸ホール。
大小各ホールでは、音楽・古典芸能・演劇・舞踊等の公演。展示スペースでは、美術・写真・書・工芸作品等の作品展。時々無料開放されている大ホールホワイエへ、箱根山系と小田原城の雄大なる眺めを楽しみに。
...皆さん、お出掛けになったでしょうか?

今回は、三の丸ホールの中の意外な「おすすめスポット」を紹介致します。
それは、2階スタジオ・練習室入口(舞台創造回廊)の『公演情報スペース』です。

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2022/08/10 09:39 | 生活

2022年08月09日(火)

小田原三の丸ホール 森麻季 音の美術館 ―イタリア美への旅路―

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朝からの雨が上がり、午後からの日差しが熱い7月17日、三の丸大ホールで、当代随一のソプラノ森麻季さん(ピアノ伴奏・山岸茂人さん)の演奏会が開催されました。イタリアの美の世界を、森麻季さんの素晴らしい“うた”と、投影された名画の数々と共に巡るという大変贅沢なコンサートです。ナビゲーターは文筆家・文化芸術プロデューサーの浦久俊彦さん(一般財団法人日本芸術財団代表理事)でした。

プログラムに添えられた「ルネサンス〜はるかな美への旅路」という“ようこそ音の美術館へ!”という浦久俊彦さんからのメッセージ通りに、三の丸ホールはまるで”三の丸美術館”のよう。ステージの高い天井を活かした巨大なスクリーンには、ジョット・ディ・ポンドーネ(1267?-1337)の「キリストの磔刑」フランチェスコ・アイエツ(1791-1882)の「接吻」など50点におよぶイタリア絵画が、解説とともに次々に投影されていきました。ルネッサンス期に活用された遠近法は、神の視点から人間の視点を得たことに意義があるという浦久俊彦さんの解説も成程と思い当たる次第でした。

第1部では、森麻季さんは明るいイタリアの空を思い起すような淡い碧色のドレスで登場され、カッチーニ(1545?―1618)の名曲「アマリッリ」から歌い始め、三の丸ホールはルネッサンスの伸びやかな世界に満たされました。まっさらな静寂の中に、森麻季さんの第一声が響いたときの衝撃はいつまでも脳裏に焼き付いて離れません。森麻季さんはステージ上の談話で「リハーサルの時から感じていたが、ここはどこに居ても大変良い響きのホール。折角の奥行きを活かすために、ピアノを少し下げていただいた。」とお話しされておられ、その想いに応えてステージも一緒に歌っているような心地よさでした。

森麻季さんを知り尽くしているとおっしゃる素晴らしい伴奏者・山岸茂人さんも、三の丸ホールの完成と共に購入された若武者ピアノのスタインウェイを乗りこなして歌に寄り添います。バッハのイタリア協奏曲の独奏では、明るく爽やかな音楽を奏でておられました。第1部の最後は、シューベルト・バッハ・グノー・マスカーニをアレンジしたアヴェ・マリアの名曲たちという楽しいプログラムで会場全体が明るさに包まれ、第1部が終わりました。

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2022/08/09 14:37 | 音楽

2022年08月05日(金)

「古き良き時代が描かれた、新しい小田原の歌〜 『路面電車の見る夢は』 (歌・わをん)」

※写真1 「わをん」のコンサート写真。※写真1 「わをん」のコンサート写真。
文化レポーターの和田崇裕です。
今回は、小田原にまつわる歌を紹介致します。

市内のライブハウスは勿論、旧家や寺院等でもコンサートを行う、アコースティック音楽トリオ「わをん」をご存知でしょうか。
自身のCDには、御幸の浜で録音された波音を入れたり・・・小田原近郊の風景を描いた歌を作ったり・・・

そんな「わをん」による、これこそが生粋の小田原の歌!
それが、これより紹介する『路面電車の見る夢は』です。

現在、(国道1号線沿い)南町の報徳広場に常設展示されている小型電車は、かつて小田原〜板橋を走っていた路面電車です。
沿線の人々、板橋地蔵尊参拝客の足として活躍した路面電車も、交通事情の大幅な変化により1956年に廃線。
その後、展示車両である「モハ202号」は新しい活躍場所として長崎県へと旅立ちました。
かの地でも長い活躍の末、役割を全うした2020年。
沢山の支援を受け、「見て・触れて・感じる文化財」として、約60年振りに小田原へと里帰りを果たしたのです。
 

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2022/08/05 09:30 | 音楽

2022年08月01日(月)

おだわら市民学校公開講座を聴講する

(写真1)けやきホールの受付風景(写真1)けやきホールの受付風景
 「おだわら市民学校」は、小田原市文化部生涯学習課が主催し、地域課題の解決のための担い手を育成する“新たな学びの場”です。1年目の基礎課程で「郷土愛」を、2年目の専門課程で「実践につなげる課題解決を担いうるチカラ」を2年間学びます。専門課程では、6つの専門分野の中から関心あるテーマを選びます。また、教養課程として「郷土の魅力を知り伝える」と「二宮尊徳の教えを継承する」が用意され、専門課程の受講者はこちらも受講することができます。このおだわら市民学校を市民へより広く知っていただくために、生涯学習センターけやきで「おだわら市民学校公開講座」が開催されましたので、聴講してきました。
1.おだわら市民学校公開講座
 7月23日土曜日の陽射しが厳しい真夏の午後、13時半の開場に間に合うように、「生涯学習センターけやき」へ出かけました。既に会場の準備は終り、13時半から受付が始まりました(写真1)。
 

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2022/08/01 13:53 | その他

2022年07月26日(火)

『小田原物レコード』

文化レポーターの和田崇裕です。

近年、その魅力が再認識されているアナログレコード。
1975年生まれの私が、レコードショップに行く様になった頃には「売り場の殆どがCD。
片隅に細々と置いてあるのは・・・時代遅れのレコード・・・」
そんな時代になっていたので、レコード自体に特別な思い入れは全くありませんでした。

そんな私がレコードを好きになった切っ掛けは、2年程前。
義父母の逝去に伴う実家整理の際に、演歌・ラテン・映画音楽・アイドルと言った多彩なレコードが屋根裏部屋から出て来た事に始まります。
以来、様々な情報を集め、その声を基に簡易レコードプレーヤーを購入し、それからは「一日の何処かにレコードを聴く時間を設ける」と言う暮らしの始まりです(私の場合はシングルレコードが中心)。

◯作られた時代背景、時には収録曲の雰囲気さえ感じられる、正に「レコードの顔!」であるジャケット。

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2022/07/26 14:55 | 音楽

2022年07月01日(金)

『〜驚愕のカリスマティック・ヴァイオリニスト〜 石田泰尚 ヴァイオリンリサイタル2022』

※公演フライヤー。※公演フライヤー。
文化レポーターの和田崇裕です。
2022年5月29日、南足柄で行われた、ヴァイオリン奏者・石田泰尚さんのリサイタルを観て来ました。

様々なスタイルを以て各地で公演をされている、話題のヴァイオリニスト石田泰尚さん。
この日は、ピアニスト中島剛さんとデュオで、昨年発表された作品集「PIAZZOLLA LIVE」を全曲披露するプログラムでした。
古い映画音楽の様に、ゆったりとした曲〜スリリングな曲に至る迄の約90分。

ステージには、マイク等の機器は一切見当たらず、自分にとっては生まれて初めて聴いた、完全なる生音のアンサンブルは、身体の隅々にまで、その音色が隈無く響き渡ったのです。
そんな石田さん・中島さんのデュオが、この秋、三の丸ホールにやってきます。
石田さんが奏でているヴァイオリンは、1600年代末から1700年代初頭に作られたモデルとのこと。

小田原の歴史で言えば、あの二宮金次郎さんより、もっともっと年上!!日本史なら徳川吉宗、松尾芭蕉と言った人達の時代の楽器なのです。
髷を結った当時の小田原の人々が決して見聴きする事は無かったヴァイオリン。
時空を超え令和の私達の前で、どんな音色を奏でてくれるでしょうか。


市内のライブハウスや音楽イベントなどに集う音楽好きの方々に向けて、もうひとことおすすめコメントを添えさせてください。
石田さんは影響を受けた人として、あの長渕剛さんを挙げています。
「長渕さんに影響を受けたヴァイオリニストがどんな演奏をするのか!?」そう言った楽しみ方も出来るのではないでしょうか。
「リサイタル」「アンサンブル」と言った響きに不慣れな方や「コンサート、というよりライヴやセッションなどの方がしっくりくるなあ」そんな方にも、最高のひとときになるでしょう。私が太鼓判を押します。

チケットは既に発売されています。
まさに芸術の秋に相応し過ぎる、このリサイタル。
是非是非お出掛けになってみては如何でしょうか。


『〜驚愕のカリスマティック・ヴァイオリニスト〜 石田泰尚 ヴァイオリンリサイタル2022』
10月23日(日) 小田原三の丸ホール 小ホール 14時開演

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2022/07/01 13:39 | 音楽

2022年06月22日(水)

宗我神社の下中座公演「曽我物語」

(写真1)大木に包まれた「宗我神社」(写真1)大木に包まれた「宗我神社」
 宗我神社は、小田原市東部の曽我谷津の地に、およそ千年前の創建された由緒ある神社で、曽我丘陵の南麓に位置しています。二の鳥居の脇には、樹齢七百年とされるけやきの御神木がそびえています。社殿の左右にも大木が包み込むように立って、境内に幽玄な雰囲気を醸し出しています(写真1)。
 

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2022/06/22 14:38 | 伝統芸能

2022年06月14日(火)

ガンダム×小田原

2021年、コロナ渦中、突然、私の家の茶の間にガンダムが現れた。
約9600kmの空間を瞬時に飛んで来ての出現。とは云ってもパソコンの中での話。
英国エジンバラに住む英国人の友人からのメールに曰く
「君が、小田原に住んでいることの偶然が必然になった」と文章とともにガンダムの絵。ファンだ、というのだ。

「小田原はガンダムの発祥の地」、「小田原は素晴らしいアイデアの町」、「誰も考えつかないマンホールの蓋」等。
私は「ガンダム」の名前は聞いたことはあっても、その実態を知らない。
漫画は「あしたのジョー」で終わり、アニメは見たこともない世代。
「ガンダムってなんだ?」と40歳過ぎの息子に聞いたところ
「アニメだよ」との答え。彼も見たことがないらしい。
会社時代の物知りに電話をしたところ、「鉄人28号と鉄腕アトムが合体して10倍にした最強のロボット」という助言。

英国の友人に、「マンホールの蓋と云っても、小田原は広くて人口も約19万人。
ガンダムのマンホールを探すのは無理」と返信したところ、ガンダム・マンホール蓋の写真が送られてきた。緯度、経度も書かれており、「カードも配布されている。駅のコンコースにはガンダムの絵がある。」と自分よりはるかに詳しい。
そこで早速市役所にカードの配布場所や、コンコースの絵について尋ねたところ、
カードの配布は遅れていて、絵があるのは駅コンコースではなく地下街だったがもう展示終了した、という残念なお知らせと、「マンホールの位置」を教えて戴いた。
早速、車で商店街と漁港傍のマンホールを写真に収めて送信。
ひとまず最低限の役目は果たした。

友人から第2弾、「横浜の公園にガンダムが居る」旨のメール。
強い雨の中を山下埠頭まで出向きました。肌寒く、料金も高いので入場は断念。
遠くからの写真を英国に送信したところ、彼からお叱りのメール。
「エジンバラから横浜に行くのは遠い。小田原から横浜なんて近いもんだ。」
その後ようやく入手したマンホールカードを彼に送ったことは言うまでもない。

エジンバラには、日本のアニメを好きなファンクラブが2つほどあるとのこと。
一つはガンダムをはじめとしたアクション・アニメ、
一つはセーラームーンをはじめとした可愛らしいアニメを好きな人たち。
グループ内では活発な情報交換が飛び交っているそうです。
彼は私が送ったガンダム・マンホールカードと、実物の写真をグループ内で自慢にしているとのことです。
銀行の取締役で57歳の彼。その彼が憧れるガンダムゆかりの街に自分は住んでいるのだ、と認識させられた出来事でした。

(海辺の老人 記)

 

2022/06/14 08:55 | 芸術

2022年06月13日(月)

「ウォーキングタウンおだわら散策マップ」

はじめまして。 この度、文化レポーターになりました「音楽と散歩を愛する」和田崇裕と申します。
御挨拶代わりに「散歩」に纏わる話をお届けします。 休日は家の用事を早々に済ませ、市内及び近隣の町々へ散歩に出掛ける事が、ここ数年の習慣になっています。
健康促進と併せ、海・山・川に始まる自然の息吹きを全身に浴びる、なんとも贅沢なひととき。 恵まれた地域環境の小田原界隈、歩かない手はありません。

帽子を被り軽装にスニーカーは勿論、リュックサックには飲み物、タオル。
そして!小田原を歩く際に欠かせないのが、これ!!
小田原市より発行されている『ウォーキングタウンおだわら散策マップ』です。
  

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2022/06/13 09:21 | 生活

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